■電波型式を決める規則

 電波型式は、「アルファベット・数字(例外もあります)・アルファベット」の3文字で構成され、それぞれの文字の意味は、次の表のとおりです。

第1文字 第2文字 第3文字
主搬送波の変調の型式 主搬送波を変調する信号の性質 伝送情報の型式
無変調 N 変調信号無し 0 無情報 N



調
両側波帯 A 副搬送波を使用しないデジタル信号の単一チャネル 1 電信(聴覚受信) A
単側波帯・全搬送波 H 電信(自動受信) B
副搬送波を使用するデジタル信号の単一チャネル 2 ファクシミリ C
単側波帯・
低減搬送波
R データ伝送・遠隔測定・遠隔指令 D
アナログ信号の単一チャネル 3
単側波帯・
抑圧搬送波
J 電話(音響) E
デジタル信号の2以上のチャネル 7 テレビジョン(映像) F
独立側波帯 B
残留側波帯 C



調
周波数変調 F アナログ信号の2以上のチャネル 8 NからFまでの組合せ W
位相変調 G 1以上のアナログ信号のチャネルと1以上のデジタル信号のチャネルの複合方式 9    
振幅変調及び角度変調を同時に又は一定の順序で変調 D

※1文字目には、この表に掲げるものの他に、パルス変調などもあります。詳しくは、電波法施行規則をご参照ください。

【電波型式表記の具体例】

最もポピューラーな「FMの電話」は、

  • 第1文字目は、「周波数変調」なので「F」
  • 第2文字目は、「アナログ信号の単一チャネル」なので「3」
  • 第3文字目は、「伝送情報は電話」なので「E」、

となり、「F3E」と表します。

 また国際条約では、原則としてこの電波型式の前に、占有周波数帯幅の許容値を示す4桁の数字・文字も記載されることになっています。
 この占有周波数帯幅は、数字と位取りを示す「K」「M」などの文字の組み合わせで表され、たとえば「500Hz→500H」「3kHz→3K00」「20MHz→20M0」のように表示されます。

■アマチュア無線における旧表示の電波型式と
現行様式の電波型式の対応関係

 日本のアマチュア無線の免許については、平成16年1月13日以前は、旧様式の電波型式の表記が採用されていました。現行様式の電波型式との対応関係は次表のとおりです。

旧表示 現行表示 変調方式・通信方式の詳細
A1 A1A キャリアの断続によるモールス符号の送信
A2 A2A AM、DSB、トーン信号を使用してモールス符号を送信
A2B AM、DSB、トーン信号(副搬送波)を使用するRTTYまたはPSK31
A2D AM、DSB、トーン信号(副搬送波FSK、副搬送波PSK)を使用するパケット通信
A3 A3E AM、DSBの電話
A3A R3E AM、低減搬送波、SSBの電話
A3H H3E AM、全搬送波、SSBの電話
A3J J3E AM、抑圧搬送波、SSBの電話(一般的なSSB)
A4 A3C AMのアナログFAX
A5 A3F AM、DSBのATV(映像のみ)
A5C C3F AM、VSBのATV(映像のみ)
A5J J3F 静止画、TV(副搬送波AM-PM、主搬送波SSB)
A9 A3E 抑圧搬送波DSBの電話
A8W AM、DSBのATV(副搬送波で音声を同時に送出)
A9C C8W AM、VSBのATV(副搬送波で音声を同時に送出)
D3C FAX(副搬送波AM-PM-VSB、主搬送波SSB)
F1 F1B RTTY(FSK、副搬送波FSK、主搬送波SSB)
F1D パケット(FSK、副搬送波FSK、主搬送波SSB)
G1B PSK31(副搬送波PSK、主搬送波SSB)
G1D パケット(PSK、副搬送波PSK、主搬送波SSB)
F2 F2A FM、トーン信号を使用してモールス符号を送信
F2B FM、トーン信号(副搬送波)を使用するRTTYまたはPSK31
F2D FM、トーン信号(副搬送波FSK、副搬送波PSK)を使用するパケット通信
F3 F3E アナログ音声
F1E デジタル化音声、FSKでの送信
G1E デジタル化音声、PSKでの送信
F4 F3C FAX(副搬送波FM、主搬送波はSSB・FMどちらでも)
F5 F3F SSTV(副搬送波FM、主搬送波はSSB・FMどちらでも)
FMのATV(映像のみ)

F9
F3C FAX(副搬送波AM−PM−VSB、主搬送波FM)
F8W FMのATV(副搬送波で音声を同時送出)

-

F7W
D-STARのデジタル音声(DV)モード

  • 注1 平成16年1月13日以前は、周波数変調、位相変調を区別していないところがあり、FSKもPSKも同じく「F1」となっていましたが、現行表示ではFSKは「F1」、PSKは「G1」と区別するようになっています。
  • 注2 モールス符号による通信は、受信側で符号をコンピュータ等により解析して表示、印字することも可能ですが、伝送情報の型式の分類では自動受信とは考えないことになっています。
     したがって、モールス符号の送信を自動的に、また高速でおこなう場合も、第3文字目は“A”となります。
  • 注3 この表に掲げたものは一例であり、これが全てではありません。


■免許状に記載される電波型式の略記号について

 アマチュア無線局の免許申請の際には、工事設計書には現行表示方法の電波の型式で記載しますが、交付される無線局免許状には、電波の型式をグループにまとめて記号を割り当て、そのグループに含まれる電波の型式が一つでもあれば、下表の略記号で記載(指定)されます。

 アマチュア局が申請書類の「希望する周波数の範囲、空中線電力、電波の型式」の電波の型式欄を記入するときは、この略記号等を使用します。

周波数帯 希望する欄に
使う略記号等
略記号に含まれる
電波型式表示
135kHz帯 4LA F1B、F1D、G1B、G1D
3LA A1A、F1B、F1D、G1B、G1D
1.9MHz帯 A1A A1A
4MA F1B、F1D、G1B、G1D
3MA A1A、F1B、F1D、G1B、G1D

3.5MHz帯
4HA A3C、A3E、D3C、F1B、F1D、F3C、F3F、G1B、G1D、H3E、
J3E J3F、R3E
3HA A1A、A3C、A3E、D3C、F1B、F1D、F3C、F3F、G1B、G1D、H3E、
J3E J3F、R3E

3.8MHz帯
4HD A3C、A3E、D3C、F3C、F3F、H3E、J3E、J3F、R3E
3HD A1A、A3C、A3E、D3C、F3C、F3F、H3E、J3E、J3F、R3E
7MHz帯 4HA A3C、A3E、D3C、F1B、F1D、F3C、F3F、G1B、G1D、H3E、
J3E J3F、R3E
3HA A1A、A3C、A3E、D3C、F1B、F1D、F3C、F3F、G1B、G1D、H3E、
J3E J3F、R3E
10MHz帯 2HC A1A、F1B、F1D、G1B、G1D
14MHz帯 2HA A1A、A3C、A3E、D3C、F1B、F1D、F3C、F3F、G1B、G1D、H3E、
J3E、J3F、R3E
18MHz帯 3HA A1A、A3C、A3E、D3C、F1B、F1D、F3C、F3F、G1B、G1D、H3E、
J3E、J3F、R3E
21MHz帯
24MHz帯
4HA A3C、A3E、D3C、F1B、F1D、F3C、F3F、G1B、G1D、H3E、J3E、
J3F、R3E
3HA A1A、A3C、A3E、D3C、F1B、F1D、F3C、F3F、G1B、G1D、H3E、
J3E、J3F、R3E
28MHz帯
50MHz帯
144MHz帯
430MHz帯
4VF F1D、F1E、F2D、F3E
3VF F1D、F1E、F2A、F2B、F2D、F3E
4VA A3C、A3E、D3C、F1B、F1D、F1E、F2D、F3E、G1B、G1D、G1E、
F3C、F3F、F7W、F8W、H3E、J3E、J3F、 R3E
3VA A1A、A2A、A2B、A2D、A3C、A3E、D3C、F1B、F1D、F1E、F2A、
F2B、F2D、F3E、G1B、G1D、G1E、F3C、F3F、F7W、F8W、H3E、
J3E、J3F、 R3E
1200MHz帯
2400MHz帯
5600MHz帯
10.1GHz帯
10.4GHz帯
4SF F1D、F1E、F2D、F3E
3SF F1D、F1E、F2A、F2B、F2D、F3E
4SA A3C、A3E、A3F、A8W、C3F、C8W、D3C、D7D、F1B、F1D、F1E、
F2D、F3C、F3E、F3F、F7D、F7W、F8W、G1B、 G1D、G1E、G7D、
H3E、J3E、J3F、R3E
3SA A1A、A2A、A2B、A2D、A3C、A3E、A3F、A8W、C3F、C8W、D3C、
D7D、F1B、F1D、F1E、F2A、F2B、F2D、F3C、F3E、F3F、
F7D、F7W、F8W、G1B、 G1D、G1E、G7D、H3E、J3E、J3F、R3E

■一括記載コードと電波型式の関係

コード 3LA 4LA 3MA 4MA 2HC 2HA 3HD 4HD 3HA 4HA 3VA 3VF 4VA 4VF 3SA 3SF 4SA 4SF

周波数帯

135kHz

1.9MHz

10MHz

14MHz

3.8MHz

3.5MHz
7MHz

28MHz帯
50MHz帯
144MHz帯
430MHz帯

1200MHz帯
2400MHz帯
5600MHz帯
10.1GHz帯
10.4GHz帯

18MHz

電波型式

21MHz
24MHz
A1A                    
A2A                                
A2B                                
A2D                                
A3E                  
R3E                  
H3E                  
J3E                  
A3C                  
A3F                                
C3F                                
J3F                  
A8W                                
C8W                                
F1B ○注 ○注     ○注   ○注     ○注  
F1D    
G1B ○注 ○注     ○注   ○注     ○注  
G1D            
F2A                            
F2B                            
F2D                    
F1E                    
G1E                            
F3E                    
F3C                  
D3C                  
F3F                  
F8W                            
F7W                            
F7D                                

G7D
                               

D7D
                               

注)電波の型式のうち電送情報の型式の記号がBとなるものは、自動受信を目的とする電信のうちモールス符号によるものを除く。