モニター画面付きドアホン障害の事例レポートについて
(一社)日本アマチュア無線連盟

 JARLでは、アマチュア無線の電波障害の相談業務をおこなっております。

 最近増えているモニター画面付きドアホンの電波障害について、発生および対策の状況を平成19年10月30日から12月25日まで、障害の経験をお持ちの方からのレポートを募集しました。

 その結果、メール、FAX、郵便、電話による障害レポートや、アマチュア無線局の近隣障害発生宅の方からの苦情・相談など、50件を超える事例を収集することができました。レポートをお送りいただいた皆様に感謝申し上げます。

 お送りいただいたレポート等をまとめた結果、障害と対策の概要は次のとおりでした。

  1. 障害発生時期は、平成19年春ごろから急増していた。
  2. 障害の症状は、主に呼び出し音の鳴動と画面の乱れの発生が確認される。
  3. アマチュア局の運用状況は、7MHz帯を中心としたHF帯で、電力は20W〜1kWの広いレンジで発生が確認された。
  4. アマチュア局のアンテナから障害発生機器までの距離は、おおむね50m以内であった。
  5. 障害の発生は、玄関子機と室内親機間のケーブルに高周波が乗ることが原因となると考えられる。
  6. このため、障害発生機器の接続ケーブルにトロイダルコアを巻き付けることで解決したという報告もあった。
  7. トロイダルコアの取り付けでは障害は解決しなかったため、メーカーに対策依頼して障害を解決したというレポートも見られた。

【メーカーに対策依頼する際の注意事項】

  1. メーカーサービスは、個人情報などの関係から、自社製品ユーザーからの依頼のみを受け付けるのが基本姿勢です。
  2. 障害発生機器がアマチュア局の自家所有品でない場合は、所有者からメーカーサービスに対策依頼することになります。
  3. アマチュア局からメーカーサービスに対策依頼することが必要な場合は、障害発生機器所有者から、個人情報をメーカーに通知することの了解を得てください。
  4. メーカーサービスの連絡先は、機器の取扱説明書等でご確認ください。
  5. 障害発生機器内部回路に、ご自身で手を入れることは絶対におこなわないでください。

 今回のモニター付きドアホンの障害はもちろんですが、一般的にアマチュア局の近隣で電波障害が発生した場合、障害状況の調査・対策には障害が実際に発生しているご世帯の協力が不可欠です。

 障害が発生するようになってから、アマチュア局に連絡が来るまで、かなり長期間我慢して忍耐の限界になっている場合も考えられますので、状況を悪化させないためにも、普段からご近所の方々と良いコミュニケーションを取っておくことが障害解決の重要ポイントと言えるでしょう。

<写真右>障害対策の例。インターホンの配線にトロイダルコアを取り付けることで障害が停止するケースも多いようです。

【電波障害に関する相談先】

(一社)日本アマチュア無線連盟 業務課
TEL:03-3988-8749 E-mail:lab(アットマーク)jarl.org

※上記E-mailアドレスは、スパムメール防止のため、「@」を(アットマーク)と表記しています。


HomeHOME MenuMenu To Denshoクリーン環境 Page TopPage Top

Copyright © 1997-2011 by
The Japan Amateur Radio League, Inc.