2006年2月4日08:02(JST)、
国際宇宙ステーションが放出

宇宙服衛星SuitSat-1を受信してみよう!
【お知らせ】
SuitSat-1受信記念証等を紹介(2008年9月26日)
宇宙服衛星SuitSat-1が2006年9月7日大気圏に突入(2006年9月11日)
カナダの天体観測家が軌道上で周回中のSuitSat-1を撮影(2006年5月1日)
「SuitSat-1が送信を停止」(2006年2月21日)
SuitSat-1の軌道情報を更新しました(2006年2月21日)
日本各地の軌道情報が表示できるホームページが開設されました(2006年2月9日)
「SuitSat-1のSSTV画像を再生するには?」を掲載しました。
国際宇宙ステーションの軌道情報を更新しました(2006年2月1日現在)
「パソコンでSuitSat-1の軌道情報を計算する方法」を掲載しました。
「軌道情報の読み方」を掲載しました。
★SuitSat-1の放出予定時刻が決定しました(2006年1月22日現在)
☆SuitSat-1の放出は
2006年2月3日(UTC)に決定しました(2006年1月19日現在)

宇宙を周回するSuitSat-1  ARISSでは国際宇宙ステーション(ISS)から「宇宙服衛星」(SuitSat-1=スーツサット・ワン)を打ち出す計画を進めていましたが、2006年2月3日23:02(UTC、日本時間の2006年2月4日08:02分)に国際宇宙ステーションから宇宙服衛星 SuitSat-1が放出されました(右の写真はNASAのサイトより)。
 SuitSat-1は2006年2月3日、ロシアのヴァレリー・トカレフ宇宙飛行士によって、上30度、左10度の角度をつけてエアーロックから国際宇宙ステーションの後方の宇宙空間に押し出された模様です。


 左の写真は、ARISS運用委員の安田さん(7M3TJZ、写真左)のサポートで、2006年2月4日10時(2周目)のパスで、SuitSat-1の受信に挑戦する入間市児童センター無線クラブ(JK1ZAM)のひとこま。
 残念ながらこの日、SuitSat-1の音声メッセージは確認できませんでしたが、ごく短時間ですが微かにSSTVの信号音らしいシグナルが聞こえて、メンバーはどきどきワクワク楽しそうでした。
 SuitSat-1の日本語のボイスメッセージは、実は前列右の3人のメンバー(右から佐藤 忍君(中学生)、中里柚季さん(小学生)、鈴木龍太君(高校生))によって録音されたものです!

■SuitSat-1のその後

【2008年9月26日】

 発行が遅れていたSuitSat-1の受信記念証等について、先頃ARISSからARISS Japanに到着しましたので、当時、ARISS Japanに受信報告書をお送りいただいた皆様への発送を完了しました。
 受信報告書をお寄せいただいたみなさん、遅くなりましたがご笑納ください。
 なおここではARISSから発行された、3枚の記念証等をみなさんにご紹介しましょう。


▲受信記念証


▲Chicken Littleコンテスト・アワード


▲SuitSat-1ミッション協力者向け感謝状

 ARISSでは、宇宙服衛星2号機の放出に向けて、現在、SuitSat-2の準備をおこなっています。
 SuitSat-2には、1号機SuitSat-1には搭載されていなかった太陽電池を搭載し、また送信機についてはSDR(ソフトウェア無線)を使用したものとして、開発が進められています。
 SuitSat-2のハードウェアの紹介や、放出に関する情報については、ARISSから正式発表がありしだい、JARL Webでも逐次お知らせする予定です。
 2号機SuitSat-2の「新たな宇宙の旅」。今から楽しみですね。


【2006年9月11日】

 AMSAT(アマチュア衛星通信協会)によれば、送信停止後も長期にわたり、宇宙の周回を続けていたSuitSat-1は、2006年9月7日16:00(UTC)ごろ南緯110.4度、東経46.3度付近(オーストラリア西部のルーウイン岬の南南西1400km地点)の上空で大気圏に突入したもようです。
 世界で初めての宇宙服衛星SuitSat-1の長期に渡った宇宙の旅は、約7カ月でその幕を閉じました。
 AMSATはサイト上で、 SuitSat-1の大気圏突入日を当てる「Chicken Littleコンテストの結果」を発表しています。
 ARISS/AMSATでは、今回のSuitSat-1プロジェクトの経験を元に、さらに改良を加えた宇宙服衛星2号機SuitSat-2の放出計画の準備に当たっています。
 改良された、2号機SuitSat-2が、どんな形で「新たな宇宙の旅」を見せて、そして聞かせてくれるのか今から楽しみです。


【2006年8月25日】

 ARRLのニュースによれば、2006年2月3日(UTC)国際宇宙ステーションから放出され、世界のアマチュア無線家の注目を集めた 宇宙服衛星SuitSat-1(AO-54)は、2月18日に送信を停止して以来、約7カ月となる8月24日現在も、宇宙空間を周回中であると報じています。
 宇宙工学の専門家は「SuitSat-1は120日間は、軌道上の周回するであろう」と予測していましたが、予想に反して、放出後約7カ月を経過した現在も、地球の上空約164マイル(約284km)上空の軌道の周回を続けている模様です。

 ARISSとAMSAT(アマチュア衛星通信協会)は、2006年2月19日付けで、SuitSat-1の送信停止の正式表明とミッションの終了と同時に、2号機SuitSat-2の放出計画があることを発表しました。
 さらにAMSATは、送信を停止したSuitSat-1が大気圏に再突入する期日を予想する「Chicken Little Contest」というコンテストを、 AMSATのWebサイト上で実施していましたが、送信を停止したSuitSat-1が予想を遙かに超えて、2006年8月24日現在も宇宙空間で周回を続けていることから、同コンテストの結果が出るのはもう少し先となりそうです(コンテストの詳細はAMSATのWebサイトをご参照ください)。

 2006年8月24日時点で、ARISSとAMSATはロシア連邦宇宙局(Federal Space Agency : FSA)と、SuitSat-2計画について接触をおこなっており、ARISSのアメリカ代表者の一人であるARRL事務局のロザリー・ホワイト女史(K1STO)を連絡窓口としてチームを組織したもようです。
 2006年10月5日〜10日に開催が予定されている、ARISS/AMSATの国際会議では、その運用寿命を延ばすために、バッテリーに加えて太陽電池パネルを装備したSuitSat-2の可能性について検討を進めていきます。

 なお、8月24日現在で周回を続けている、送信を停止したSuitSat-1が、いったいいつまで宇宙空間の周回を続けるかは今のところ定かではないそうです。


【2006年5月1日】

 2006年2月3日(UTC)国際宇宙ステーションから放出され、世界のアマチュア無線家の注目を集めたSuitSat-1ですが、 ARRL Webの4月28日発表のニュースによれば、2月18日に送信を停止して以来、約2カ月半となるSuitSat-1が、現在も地球を周回中であると報じています。
 同ニュースによると、カナダのオンタリオ州ブロックヴィルの天体観測家ケビン・フェッター氏が、2006年4月18日、同氏の家の上空を飛行中のSuitSat-1のビデオ撮影した画像を4月28日、 Spaceweather.comのサイトで発表したと報じています。
 SuitSat-1はもうしばらくの間、軌道上の周回を続けた後、大気圏に突入して燃え尽きる模様です。
 なおARISSでは、2号機SuitSat-2の放出を計画しています。


【2006年2月21日】

 AMSAT(アマチュア衛星通信協会)の掲示板やSuitSatリアルタイムレポートによせられるSuitSat-1の受信レポートが、2006年2月17日を最後に途絶えたそうで、残念ながらSuitSat-1は電波の送信を停止した模様です。
 AMSATは2006年2月19日付けで、「End of the Line for the SuitSat Mission?」として、AMSATのWebサイト上でSuitSat-1の送信停止を報じています。
 SuitSat-1は短命な衛星でしたが、AO-54のオスカーナンバーが与えられ、一般マスコミなどからも大いに注目を集めたユニークなアマチュア衛星として、アマチュア衛星史上にその名を残しました。

(TNX 7M3TJZ)


【2006年2月17日】

 ARISS運用委員の安田さん(7M3TJZ)によれば、「この数日の世界各地のレポートを見ていると、SuitSat-1の信号がさらに弱くなってきているようです」とのことです。
 またJAMSAT(日本アマチュア衛星通信協会=AMSATの日本組織)のメーリングリストなどにも流れているそうですが、入間市児童センター無線クラブの3人メンバーによって録音された、SuitSat-1の日本語メッセージは、カナダのRobert Stanley King氏(VE6BLD)が8日の朝(現地時間)、非常にクリアーな受信に成功しています。

【VE6BLD局が受信したSuitSat-1の日本語メッセージ(WMA形式)】

(TNX 7M3TJZ)


【2006年2月13日】

 上の画面は、Calsat32で表示したSuitSat-1のOrbit#141 (2006年2月13日06:19のパス)での、SuitSat-1(ピンク色)と国際宇宙ステーション(黄色)の軌道です。北西から北東を抜けて東南東に消える軌道です。
 軌道計算ソフトで見る国際宇宙ステーションとSuitSat-1の位置関係は、SuitSat-1が国際宇宙ステーションに先行しているのは変わりませんが、2006年2月6日に紹介したものと見比べてみると、かなり離れてきたことがわかります。
 ARISS運用委員の安田さん(7M3TJZ)によれば、430MHz帯での国際宇宙ステーションのクロスバンド中継の方は、距離が離れすぎてきたので、そろそろ難しい時期に入った模様です。
 安田さんに計算していただいたところ「2006年2月13日現在のSuitSat-1の高度差は約2.5km、期間差は約3分40秒、国際宇宙ステーションの周回速度は7.9km/sですので約1,700km離れています。この数値からみても、国際宇宙ステーションによる中継はそろそろ限界ですね」とのことでした。
 また145.99MHzの方は、アンテナのゲインが20dBi 程度ないと受信が難しいそうです。
 世界から集まっているボイステレメトリーのレポートによれば、バッテリーの電圧はまだ26V以上あるようで、SuitSat-1はもうしばらく送信を続けてくれるようです。
 安田さんによれば、「入間市児童センター無線クラブ(JK1ZAM)でも、プリアンプを入れて、再度受信に挑戦してみようと思っています」とのことでした。

(TNX 7M3TJZ)


【2006年2月9日】
 ARISS運用委員の安田さん(7M3TJZ)の情報によると、本日(2006年2月9日)、NASAから「SuitSat-1の現在のバッテリーの電圧は26V」という報告があったそうです。
 本来のバッテリー電圧(28V)に近い電圧が出ていますので、SuitSat-1は、まだしばらくの間動作を続けることができる模様です。
 各地のレポートの分析結果の詳細は来週にはわかるとの事ですが、パワーが上がらないのは、バッテリーが原因ではなく送信機自体の故障である可能性が高いということでした。

(TNX 7M3TJZ)


【2006年2月8日】
 ARISS運用委員の安田さん(7M3TJZ)によると、本日(2006年2月8日)09:05のパスで、入間市児童センター無線クラブ(JK1ZAM)のシャックにおいて再度、145.99MHzの受信に挑戦し、天頂近くでVoice IDの一部のコールサイン(RS0RS)の部分の受信に成功しました。
 信号は非常に弱く、QRMの中からようやく聞き取れたものだそうです。

JK1ZAM(埼玉県入間市)で、2006年2月8日 に受信したVoice IDの一部(wmaファイル形式)
(ヘッドホンを使って聞いてみてください。SuitSat-1のコールサインが聞き取れます)

 JK1ZAMの144MHz帯受信設備は、受信機はFT-847、アンテナは12エレメントのクロス八木(写真の左のアンテナ、動作利得は12dBi)、追尾をしっかりおこなっての受信だったそうです。
 2006年2月8日もSuitSat-1は、極めて弱いながらも宇宙からシグナルを送信し続けています。そして144MHz帯での受信の可能性も、まだまだ十分にあることがわかりました。

(TNX 7M3TJZ)


【2006年2月7日】
 AMSAT(アマチュア衛星通信協会)は、2月6日付けで、SuitSat-1にAO-54(AMSAT OSCAR 54)のオスカーナンバーを付与すると発表しました。
 これによりSuitSat-1はオスカーシリーズのアマチュア衛星の仲間入りを果たしました。
 またARRL(アメリカの連盟)はARRL Web上に2006年2月6日付けで掲載となった、SuitSat-1の現状等に関する記事の中で、A.J Farmer氏(AJ3U)のホームページに、世界のアマチュア無線家が受信した、SuitSat-1の音声信号やSSTVの信号のオーディオファイル等が多数紹介されていると報じています。
 多数掲載されている受信音声ファイルは、MP3形式で録音されています。
 Farmer氏のホームページにはSSTVの再生映像なども紹介されています。
 興味のある方は、ぜひご覧になってください。


【2006年2月6日】

 上の画面は、軌道計算ソフトのCALSAT32で表示した、国際宇宙ステーションの2006年2月6日01:54のパスの画面です。SuitSat-1は現在、国際宇宙ステーションの前方下側を先行するような形で周回しています。

 国際宇宙ステーションのアマチュア局がSuitSat-1の145.99MHzの信号を受信して、437.80MHzで地球に向けて再送信してくる、クロスバンド中継が昨晩深夜より開始されました。
 SuitSat-1の145.99MHzでの送信信号は、国際宇宙ステーションでの受信においても非常に弱く、さらに衛星本体にスピンがあるため、その受信状況は衛星本体の姿勢によって信号が強くなったり弱くなったり、フェージングを繰り返している模様です。
 国際宇宙ステーションがダウンリンクしてくる437.80MHzの10Wの中継信号は、この受信信号音そのものとなります。SuitSat-1の姿勢やバッテリーの温度変化にともない、信号の状況が大きく変化しますので、常時クリアーな音声が聞こえるわけではありません。
 7M3TJZ安田さんからの情報によると、ボイスIDの一部を何度も繰り返すような現象もレポートされているようです。温度変化等による電源電圧の低下等で、コントロール回路が一時的にリセットされたような状態になっているのではないかと推測されます。
 なお海外では、SuitSat-1のボイステレメトリー受信に成功したハムから、「SuitSat-1の電源電圧は7.0V(本来は28V)というアナウンスが聞き取れた」というレポートもあるようです。


【2006年2月5日】
 ARISSの代表者のフランク・バウアー氏(KA3HDO)は、SuitSat-1の送信動作不良の原因は、 次の3点が考えられると語っています。

  1. バッテリーの凍結
  2. 何らかの原因で、無線機の出力が出ていない(無線機の故障)
  3. アンテナの接続不良
 ARISS運用委員の安田さんの情報によれば、日本時間で昨日夜半から、「SuitSat-1が不完全ながらも動作を開始している」という、復旧に関する情報がAMSATの掲示板などに徐々に入り始めているそうです。完全復旧が望まれるところです。
 NASAでは米国時間で2006年2月5日お昼(日本時間では今晩深夜)から、国際宇宙ステーションのアマチュア無線機を動作させて、SuitSat-1のシグナルを437.80MHzでクロスバンド中継送信することを試みる模様です。
 国際宇宙ステーションからの430MHz帯の信号は10Wの予定ですが、ドップラーシフトの幅が広くなります(受信のアドバイスを参照してください)。


【2006年2月4日15:00現在】
 AMSATが開設しているSuitSat-1のリアルタイムレポートのサイトには、世界のアマチュア無線家からレポートが書き込まれていますが、2006年2月4日15:00現在までに書き込まれたレポートによれば、SuitSat-1のシグナルは「極めて弱い」「内容が聞き取れない」という物がほとんどで、この時点では衛星の動作状況が完全に把握できていません。

 SuitSat-1は国際宇宙ステーションに残されている使用期限が切れたロシアの宇宙服(Russan Orlon Spacesuit)に、アマチュア無線の送信機を装置した衛星で、寿命は電源の電池が切れた時か、大気圏に突入して燃え尽きるまでという数週間(計画では1〜2週間程度)の衛星です。このプロジェクトはARISS Russiaチームが中心となって進められました(写真出典:NASA/AMSAT)。
 SuitSat-1のコールサインはRS0RS。搭載された送信機は、ハンディートランシーバーをベースとして、制御回路等を付加したものです。
 またSuitSat-1には、世界の学校等から寄せられた、子供たちの絵画やサイン、記念写真を初めとした300以上に及ぶ画像を記録したCDも収納されています。

■何を送ってくるのだろう?

 SuitSat-1が送信してくるメッセージは、大変国際色に富んだものです。SuitSat-1のダウンリンクは145.990MHzのFM、送信電力は0.5Wで、次のような内容を送信します。


  1. SuitSat VOICE-ID(5秒)
     「THIS IS SUITSAT-1, AMATEUR RADIO STATION RS0RS!!」
    (韓国生まれの女性の声によるアナウンスです)。
  2. ボイステレメトリー、世界からのメッセージ、またはSSTV画像(15〜45秒)
  3. 30秒間の送信停止

 以上の繰り返しとなりますが、2については次のような順番で切り替わります。


  • ボイステレメトリー
  • ロシアからのメッセージ
  • ヨーロッパの学生からのメッセージ(スペイン語、ドイツ語)
  • モスクワ・バウマン国立技術大学(=ロシアの多くの技術者を育成し175周年を迎えた)のメッセージ(ロシア語)
  • カナダの学生からのメッセージ(フランス語)
  • アレキサンドロフ氏(SuitSat-1プロジェクトマネジャー)からのメッセージ(英語)
  • 日本の学生からのメッセージ(日本語)
  • アメリカの学生からのメッセージ(英語)
  • SSTV画像

 ボイステレメトリーは現在時刻、衛星の温度、バッテリー電圧をボイスメッセージに変換して送信します。
 SSTV画像はRobot 36形式で送信され、36秒で1枚の画像を送ってきます。

■SuitSat-1を受信するには

SuitSat-1の直接受信
 SuitSat-1を直接受信するには、144MHz帯FMが受信可能なトランシーバーや受信機を使用しますが、送信機の障害により直接受信は極めて難しい状況です。
 現在の動作状況ですと、通常の衛星通信の設備での受信も難しく、アンテナはかなり利得の高いもの(20dBi 程度)が必要なようです。
 SuitSat-1からの144MHz帯の信号には、±3kHz程度のドップラーシフトがありますが、受信周波数を145.990MHzに固定しておいても問題ありません。

クロスバンド中継送信信号(437.80MHz)の受信
 国際宇宙ステーションのトランシーバーでの、437.80MHzへのSuitSat-1のクロスバンド中継送信を受信する場合には、430MHz帯FMが受信可能なトランシーバーや受信機を使用します。
 国際宇宙ステーションからの中継送信電力は10Wとなりますので、電力的には余裕がありますが、±10kHzのドップラーシフトが生じますので、受信機はできるだけ最小のチューニングステップに設定して、AOS時刻には437.81MHzから受信を開始し、受信状況に応じて周波数を下げていくように調整しながら受信するようにしてください。
 なおクロスバンド中継の受信では、軌道情報は国際宇宙ステーションのものを利用します。

【注】2006年2月13日現在では、国際宇宙ステーションとSuitSat-1の距離が離れすぎているため、430MHz帯でのクロスバンド中継は限界に近づいている模様です(TNX 7M3TJZ)

 軌道要素や軌道情報は本ホームページにも発表されています。
 最新の軌道要素がわかれば、軌道計算ソフトを使ってご自身のパソコンで軌道情報を計算することも可能です。
 SSTVの画像を再生するには、パソコンとSSTV用ソフトが必要です(下のコラム参照)。
 短時間のメッセージや信号の送信ですので、一度録音してから聞いたり、SSTVの再生をするようにしたほうがより良いでしょう。

■記念QSLカードが発行されます!

 ARISSではSuitSat-1の受信に成功し受信報告書を提出していただいた方に、記念QSLカードを発行します(SASEを同封してください)。日本の場合、受信報告書の提出先はARISS JAPAN(〒170-8073 東京都豊島区巣鴨1-14-5 JARL国際課気付)です。
 また、各国語のメッセージには、「スペシャルワード」(日本語でいう「合言葉」)が録音してあります。これを聞き取れば、特別な賞状(アワード)がもらえるイベントも用意されています。すべての言語の「スペシャルワード」がわかった方は、受信報告書に「スペシャルワード」を併せて記載してください。

【SASEについて】
 通常の受信報告書でQSLカードのみの場合はハガキが入る大きさの封筒に送付先を明記して80円切手を貼ってください。
 スペシャルワードの特別な賞状を希望する場合は23cm×30cm以上のサイズの封筒に送付先を書いて120円切手を貼ってください。
【QSLカード、賞状の送付時期について】
 QSLカードや賞状の発送は、ARISSの本部からARISS JAPANに実物が到着した後となりますので、あらかじめご了承ください。

 SuitSat-1は数週間の短命な衛星ですが、みなさんもぜひ受信に挑戦してください!


★日本各地の軌道情報が表示できるホームページが開設(2006年2月9日)

【2006年2月9日】
 ISSとSuitSat-1の、日本各地の軌道情報が表示できるホームページが開設されました(右の画面)。
 URLは、http://predict.ariss.jpで、ARISS運用委員の安田さん(7M3TJZ)が開設したものです。  札幌、仙台、東京、長野、静岡、名古屋、大阪、広島、長崎、鹿児島、沖縄などの都市上空の、SuitSat-1(ISS)の軌道情報が表示できます。
 各地でのSuitSat-1やISSの受信有効に活用できそうです。
 なお安田さんによれば、このページは試作版で、プログラムの誤動作が生じる可能性はあるとのことです。
 ご利用に当たってあらかじめご了承ください。

(TNX 7M3TJZ)


★SuitSat-1の最新の起動要素と軌道情報(2006年2月21日更新)

【2006年2月21日】SuitSat-1の2006年2月21日現在の軌道要素です。

【NASA 2LINEフォーマットによるSuitSat-1の軌道要素(2/21)】
1 28933U 05035C 06050.52940150 .00031907 00000-0 20727-3 0 212
2 28933 51.6435 72.5452 0007606 308.5989 51.4343 15.75636248 2455

【NASA 2LINEフォーマットによるSuitSat-1の軌道要素(2006/02/17)】
1 28933U 05035C 06046.53337613 .00025873 00000-0 17087-3 0 166
2 28933 51.6446 93.1102 0007464 289.4721 70.5226 15.75382473 1821

【2006年2月16日】SuitSat-1の2006年2月16日現在の軌道要素です。

【NASA 2LINEフォーマットによるSuitSat-1の軌道要素(2006/02/16)】
1 28933U 05035C 06045.58185541 .00026643 00000-0 17616-3 0 165
2 28933 51.6448 98.0064 0007545 285.6210 74.3935 15.75335558 1680

【2006年2月15日】SuitSat-1の2006年2月15日現在の軌道要素です。

【NASA 2LINEフォーマットによるSuitSat-1の軌道要素(2006/02/15)】
1 28933U 05035C 06044.24967602 .00025894 00000-0 17188-3 0 142
2 28933 51.6446 104.8593 0007750 279.3507 80.6719 15.75261331 1461

【2006年2月13日】SuitSat-1と国際宇宙ステーションの2006年2月13日現在の軌道要素です。

【NASA 2LINEフォーマットによるSuitSat-1の軌道要素(2006/02/13)】
1 28933U 05035C 06043.23463420 .00025825 00000-0 17182-3 0 136
2 28933 51.6439 110.0795 0008003 276.7047 83.2852 15.75207045 1300
【NASA 2LINEフォーマットによる国際宇宙ステーションの軌道要素(2006/02/09)】
1 25544U 98067A 06043.51390881 .00024760 00000-0 17056-3 0 3342
2 25544 51.6432 108.6770 0007529 271.8246 219.9899 15.74433336413515

【2006年2月10日】SuitSat-1と国際宇宙ステーション2006年2月10日現在の軌道要素です。

【NASA 2LINEフォーマットによるSuitSat-1の軌道要素(2006/02/09)】
1 28933U 05035C 06039.68173750 .00033798 00000-0 22510-3 0 100
2 28933 51.6429 128.3529 0008135 260.6882 99.3317 15.75026382 756
【NASA 2LINEフォーマットによる国際宇宙ステーションの軌道要素(2006/02/09)】
1 25544U 98067A 06040.33653705 .00012395 00000-0 86973-4 0 3151
2 25544 51.6443 124.9970 0008678 254.3980 214.2325 15.74610408413011

【2006年2月9日】SuitSat-1の2月9日現在の軌道要素が発表になりました。

【NASA 2LINEフォーマットによるSuitSat-1の軌道要素(2006/02/09)】
1 28933U 05035C 06038.34927480 .00031008 00000-0 20786-3 0 81
2 28933 51.6464 135.2136 0007508 243.3671 116.5985 15.74928719 536

【2006年2月8日】SuitSat-1の2006年2月8日現在の軌道要素が発表になりました。

【NASA 2LINEフォーマットによるSuitSat-1の軌道要素(2006/02/08)】
1 28933U 05035C 06037.71475917 .00035749 00000-0 23912-3 0 73
2 28933 51.6466 138.4761 0007647 243.6705 116.3893 15.74902159 437

【2006年2月8日】国際宇宙ステーションの2006年2月8日現在の軌道要素です。

【NASA 2LINEフォーマットによる国際宇宙ステーションの軌道要素(2006/02/08)】
1 25544U 98067A 06038.23163226 .00013189 00000-0 92452-4 0 3017
2 25544 51.6431 135.8155 0009039 246.2437 162.6958 15.74558493412688

【2006年2月7日】SuitSat-1の2006年2月7日現在の軌道要素が発表になりました。

【NASA 2LINEフォーマットによるSuitSat-1の軌道要素(2006/02/07)】
1 28933U 05035C 06037.14366817 .00029099 00000-0 19600-3 0 56
2 28933 51.6428 141.4056 0008451 244.7122 115.3093 15.74845401 342

【2006年2月6日】SuitSat-1の2006年2月6日現在の軌道要素が発表になりました。

【NASA 2LINEフォーマットによるSuitSat-1の軌道要素(2006/02/06)】
1 28933U 05035C 06036.44563706 .00025094 00000-0 17004-3 0 40
2 28933 51.6429 144.9955 0008573 241.3316 118.6148 15.74796959 230

【2006年2月5日】SuitSat-1の2006年2月5日現在の軌道要素が発表になりました。

【NASA 2LINEフォーマットによるSuitSat-1の軌道要素(2006/02/05)】
1 28933U 05035C 06035.74763279 .01340357 00000-0 79197-2 0 20
2 28933 51.6359 148.5949 0008408 238.1112 122.0255 15.74821950 126

【2006年2月4日】ARISS運用委員の安田さん(7M3TJZ)からの情報によれば、SuitSat-1の起動要素 が、NORADから次のように正式発表になりました。

【NASA 2LINEフォーマットによるSuitSat-1の軌道要素(2006/02/04)】
1 28933U 05035C 06035.17648092 .00150877 00000-0 98827-3 0 18
2 28933 051.6460 151.5234 0008831 241.8711 118.1817 15.74747302 34


【注】スペースが正規の数になっていませんので、軌道計算ソフトにはこのままでは使用できません。

【参考】2006年2月21日現在の軌道要素による、SuitSat-1の東京上空の通過予定時刻(JST)は次のとおりです。
日付AOSMAX ELLOSTIMEAOS
Az
MAX
EL Az
LOS
Az
ELOrbit#
2月21日01:30:2101:33:4601:37:1400:06:5333419646.2264
03:04:5103:09:3603:14:2500:09:343193611431.7265
04:40:1204:44:3204:48:5500:08:4329323116815.5266
19:28:2519:33:0619:37:5100:09:272091325732.7276
21:03:4921:08:1621:12:4700:08:572623293617.7277
22:41:2622:44:2122:47:2400:05:58310347264.2278
2月22日00:18:2200:21:0300:23:4400:05:223359433.3279
01:53:0701:57:1902:01:3500:08:28328288912.8280
03:27:5103:32:4003:37:3600:09:4530922613962.8281
05:04:4405:07:1005:09:4300:05:002672372052.9282
18:17:3118:21:1818:25:0400:07:33178126758.7291
19:51:1419:55:5920:00:5100:09:382363174554.2292
21:27:5521:31:3821:35:2800:07:33286337298.2293
23:05:4223:08:0923:10:3900:04:56327358292.7294
2月23日00:41:1800:44:4300:48:1100:06:5333419646.1295
02:15:4802:20:3302:25:2200:09:343203711331.1296
03:51:0903:55:2903:59:5200:08:4329423016715.9297
18:39:1418:43:5618:48:4100:09:272091345731.7307
20:14:3920:19:0620:23:3600:08:572613283617.9308
21:52:1521:55:1121:58:1400:05:58309347264.2309
23:29:1223:31:4923:34:3300:05:223358423.3310
2月24日01:03:5601:08:0801:12:2100:08:24328288812.5311
02:38:4102:43:3002:48:2600:09:4530922413964.8312
04:15:3004:17:5904:20:3700:05:072682362043.1313
17:28:2117:32:0017:35:4700:07:26177127768.4322
19:01:5619:06:4519:11:3700:09:412353214555.9323
20:38:3720:42:2020:46:1100:07:33286337298.3324
22:16:2522:18:5122:21:1700:04:52327358282.7325
23:52:0023:55:2223:58:5000:06:4933418636.0326
2月25日01:26:3001:31:1601:36:0100:09:303203711330.3327
03:01:4803:06:1103:10:3400:08:4629423016616.3328
17:49:5317:54:3417:59:1600:09:232081325830.7338
19:25:1419:29:4119:34:1100:08:572603273618.2339
21:02:5021:05:4621:08:4900:05:58309347264.2340
22:39:4722:42:2422:45:0500:05:183358423.2341
2月26日00:14:3100:18:4000:22:5600:08:24328278712.3342
01:49:1201:54:0401:59:0100:09:4930922213867.3343
03:26:0103:28:3403:31:1500:05:142682362033.3344
16:38:5216:42:3116:46:1400:07:22176127778.1353
18:12:2718:17:1218:22:0500:09:382353174558.0354
19:49:0519:52:5219:56:3800:07:33285337298.4355
21:26:5221:29:1521:31:4500:04:52327357282.7356
23:02:2823:05:4923:09:1400:06:4633418635.9357
2月27日00:36:5800:41:4300:46:2800:09:303203711229.3358
02:12:1502:16:3502:21:0600:08:5029423116516.8359
17:00:1717:04:5517:09:3600:09:192071345829.4369
18:35:3818:40:0518:44:3500:08:572603283618.6370
20:13:1120:16:0620:19:0900:05:58309346264.3371
21:50:0721:52:4421:55:2500:05:183358413.2372
23:24:5123:29:0023:33:1200:08:21328278712.0373

※表の各欄の内容はつぎのとおりです。

  • AOS=SuitSat-1が上空に見え始める時刻
  • MAX EL=最大仰角の時刻
  • LOS=SuitSat-1が上空から見えなくなる時刻
  • TIME=SuitSat-1が上空に見えている時間(LOS−AOS)
  • AOS Az=AOSの時の方位角(北が0度で右回り。0〜360度)
  • MAX EL Az=最大仰角の時の方位角
  • LOS Az=LOSの時の方位角
  • EL=最大仰角
  • Orbit#=周回数

★SuitSat-1の放出予定時刻が決定(2006年1月22日現在)

 ARISS運用委員の安田さん(7M3TJZ)からの情報によれば、SuitSat-1の放出予定時刻が決定した模様です。
 宇宙飛行士のEVA(船外活動)の開始時刻は、2006年2月3日22:20(UTC)から6時間の予定で、日本時間で2006年2月4日07:20からです。
 この時刻以後、SuitSat-1の音声が聞ける可能性があります。
 日本上空を通過するパスは、同日07:31があり、うまくいけばこのパスから聞ける可能性があるそうです。宇宙飛行士のEVAのようすは、 NASATVで2月4日06:30(JST)から中継される予定とのことです。
 SuitSat-1の軌道は、放出後しばらくの間は国際宇宙ステーションとほぼ同様ですが、しだいに国際宇宙ステーションから離れて、地球を周回しながら徐々に高度を下げていきます。
 なおSuitSat-1の正式な軌道要素は、数日中に北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)から提供になり、AMSATのホームページなどに掲載になるものと思われます。

【参考】2006年2月1日現在の軌道要素による、国際宇宙ステーションの東京上空の通過予定時刻(JST)は 次のとおりです。
日付AOSMAX ELLOSTIMEAOS
Az
MAX
EL Az
LOS
Az
ELOrbit#
2月4日(土)



【注】SuitSat-1
放出後のパスは
Orbit#41217以降。
02:40:3302:45:2202:50:0700:09:342091325731.841214
04:16:0204:20:3604:25:1100:09:092603293618.741215
05:53:4305:56:4605:59:5200:06:10308347264.541216
07:30:4707:33:2807:36:1700:05:293348433.441217
09:05:4009:09:5309:14:0900:08:29328288812.641218
10:40:2910:45:2210:50:1500:09:4530922213865.641219
12:17:2612:19:5612:22:3000:05:042682362053.141220
2月5日(日)01:30:5601:34:4301:38:3700:07:41178127759.041229
03:04:3903:09:3203:14:2800:09:492353184555.741230
04:41:2504:45:1604:49:1000:07:45285337298.641231
06:19:1706:21:5106:24:2400:05:07326358292.941232
07:55:0507:58:3008:01:5800:06:5333318646.241233
09:29:4309:34:2809:39:1400:09:313203711331.141234
11:05:0511:09:2811:13:5200:08:4729423016715.841235
2月6日(月)01:53:5601:58:4502:03:3400:09:382091325733.341245
03:29:2903:34:0003:38:3400:09:052613293618.241246
05:07:1005:10:1005:13:1600:06:06309347264.441247
06:44:1106:46:5606:49:4400:05:333349443.541248
08:19:0408:23:1608:27:3200:08:29328288912.941249
09:53:5309:58:4610:03:3800:09:4530922113962.241250
11:30:5411:33:2011:35:4600:04:532672362062.841251
2月7日(火)00:44:1200:48:0600:52:0000:07:48179127749.441260
02:18:0302:22:5502:27:5200:09:492363224553.141261
03:54:4903:58:3904:02:3000:07:41286338298.441262
05:32:4105:35:1505:37:4800:05:07326358302.941263
07:08:2507:11:5307:15:2600:07:0133319656.441264
08:43:0308:47:4808:52:3700:09:343193711432.341265
10:18:2910:22:4810:27:0800:08:4029323016815.241266
2月8日(水)01:07:1601:12:0201:16:5100:09:342101345634.841276
02:42:4902:47:2002:51:5100:09:012623293617.741277
04:20:3004:23:3004:26:3600:06:06309347274.341278
05:57:2706:00:1606:03:0400:05:373349443.541279
07:32:2007:36:3607:40:5600:08:36327289013.241280
09:07:0909:12:0209:16:5800:09:4930822514059.241281
10:44:1710:46:3710:48:5900:04:422652372072.541282
23:57:2500:01:1900:05:2000:07:56180128739.841291
2月9日(木)01:31:1901:36:1201:41:0800:09:492373224450.841292
03:08:0903:11:5603:15:4600:07:37287338298.241293
04:46:0104:48:3104:51:0500:05:04327358302.941294
06:21:3806:25:1006:28:4200:07:0433319666.541295
07:56:1608:01:0508:05:5400:09:383193811533.441296
09:31:4509:36:0109:40:2100:08:3629323116914.741297
2月10日(金)00:20:2900:25:1400:30:0700:09:382111355636.341307
01:56:0602:00:3302:05:0300:08:582633293517.241308
03:33:4703:36:4603:39:4900:06:02310348264.241309
05:10:4405:13:2805:16:2000:05:373349453.641310
06:45:3306:49:4906:54:0900:08:36327289013.641311
08:20:2608:25:1508:30:1100:09:4530822514156.441312
09:57:3709:59:4910:02:0500:04:272642372092.341313
23:10:3423:14:3223:18:3300:07:591811277310.241322

※表の各欄の内容はつぎのとおりです。

  • AOS=国際宇宙ステーションが上空に見え始める時刻
  • MAX EL=最大仰角の時刻
  • LOS=国際宇宙ステーションが上空から見えなくなる時刻
  • TIME=国際宇宙ステーションが上空に見えている時間(LOS−AOS)
  • AOS Az=AOSの時の方位角(北が0度で右回り。0〜360度)
  • MAX EL Az=最大仰角の時の方位角
  • LOS Az=LOSの時の方位角
  • EL=最大仰角
  • Orbit#=周回数

(TNX 7M3TJZ)

【軌道情報の読み方】

 下の図は、2006年2月4日の国際宇宙ステーションのOrbit#41219の軌道の例です。
 国際宇宙ステーションとSuitSat-1は、AOS地点の北西付近(Az=309)から南西の方向に上っていき、南西付近で65.6度見上げた最大仰角地点(Az=222)に達します。
 そして、この地点から南東方向に下っていき、LOS地点(Az=138)で上空から見えなくなります。

【パソコンでSuitSat-1の軌道情報を計算する方法】

 SuitSat-1の最新軌道要素が公表されたら、お持ちのパソコンを使ってSuitSat-1の軌道情報を計算することができます。
 軌道計算ソフトは、国内外でさまざまなものが発表され、また利用されていますが、国内ではWindows用の、日本語表示で手軽に使えるソフトとして、JR1HUO相田政則さんが製作した「CALSAT32」(上の画面)を使用されている方が比較的多いようです。
 CALSAT32は、相田さんのホームページでダウンロードすることができます。

 上の画面はCALSAT32をインストールしたフォルダーです。
 プログラム本体は「Calsat32.exe」です。衛星の軌道要素の更新・追加は「ELEM.TXT」というファイルに書き込んで作業をするようになっています。
 公表されたSuitSat-1の軌道要素を、このファイルに追加して更新・追加作業をすることで、SuitSat-1の軌道情報が表示できるようになりますが、AMSATのサイトの次のページに、SuitSat-1の軌道要素が掲載されていれば、最新の軌道要素がボタン1発で獲得でき、簡単に軌道要素を更新・追加することができます。

http://www.amsat.org/amsat/ftp/keps/current/nasa.all

 またCALSATでは、選択によりNORADの次のサイトでも軌道要素が獲得できるようになっています。

http://celestrak.com/NORAD/elements/amateur.txt

 軌道要素の設定を済ませて、受信地点の緯度・経度を正確に設定すれば、軌道を表示したい衛星を選択することで、実行画面上部には衛星の現在位置や可視範囲を示した地図等が表示され、下部に受信地点の上空を通過する軌道の情報が表示されます。
 このとき、パソコンの時計は正確に合わせるように注意してください。

− ★ − ☆ − ★ −

 なおCALSAT32の詳細な利用方法などは、ソフトに添付のヘルプファイルなどを参照してください。

【SuitSat-1のSSTV画像を再生するには?】

 SuitsSat-1が送ってくる画像はRobot 36形式のSSTVによるものです。Robot 36形式のSSTVの信号音は、次の例のように独特の規則性を持った信号音です。
《 Robot 36形式のSSTV信号音のサンプル(MP3ファイル)》

 この信号から画像を再生するには、Robot36形式に対応したSSTV用のソフトが必要です。日本製のSSTV用ソフトとしては、JG1HYH岸 正明さんが製作されたフリーソフトの「WIN_SSTV」や、JE3HHT森 誠さんが製作された「MMSSTV」(下の画面)などが有名です。最近は国内外でMMSSTVの人気が高まっているようです。
 MMSSTVは森さんのホームページで入手できます。
 下の画面は、MMSSTVを使って、上のサンプルの信号音を再生してみたものです。

 初めてSSTVに挑戦する方は、入出力のレベル設定やその他各種の設定に、少し苦労するかもしれません。
 SuitSat-1からのSSTV信号音は必ず録音をとるようにして、ソフトの説明書などを参照しながら根気強く再生に挑戦してみてください。