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July 2008 NEWS TOPICS INFORMATION


オランダのアマチュア衛星Delfi-C3のリニア中継器が稼働

 AMSAT(アマチュア衛星通信協会)とARRLのニュースによると、4月28日に打ち上げに成功したオランダ・デルフト工科大学の「Delfi-C3」(DO-64)は、管制チームにより先頃、運用管理/サイエンスモードからリニア中継器モードへの切り替えがおこなわれ、リニア中継器の利用が可能になった模様です。

 CW/SSBで運用可能な現役のアマチュア衛星は、最近までJARLの「ふじ3号」(FO-29)、AMSATインドのVUSat(VO-52)の2機のみでしたが、Delfi-C3は貴重な3機目のリニア中継器搭載衛星としての運用を始めました。

 Delfi-C3に搭載のリニア中継器は、VUsatと同様にBモード(430MHz帯アップ リンク、144MHz帯ダウンリンク)のものです。

【リニア中継器モード】

  • ダウンリンク: 145.880〜145.920MHz (逆ヘテロダイン) 400mW PEP
  • アップリンク: 435.570〜435.530MHz
  • 中継器モードCWビーコン: 145.870MHz CW (中継器より10dB低いPEP)

 なお、Delfi-C3にはバッテリーが搭載されていません。この事から、運用が可能なのは衛星に太陽光が当たってるパスのみとなります。

(7月30日)





AMSATが東京工業大学のCute-1.7+APD IIと
  日本大学のSEEDS2号機にオスカーナンバーを付与

 AMSAT(アマチュア衛星通信協会)は、4月28日に打ち上げに成功し、 現在も順調に運用中の、東京工業大学のCute-1.7+APD IIと日本大学の SEEDS2号機に、それぞれCO-65(Cute-1.7+APD II)、CO-66(SEEDS 2号機)のオスカーナンバーを付与すると発表しました。
 これにより両機はオスカー衛星の仲間入りを果たしました。

 なお平成20年7月24日現在、宇宙を周回中の日本のCubeSatタイプ 衛星のうち、各大学から定常運用中がアナウンスされているものは次の 各衛星です。

東京大学XI-IV
(CO-57)
●CW(ビーコン): 436.8475MHz
●FSK(パケット): 437.490MHz 1200bps AX.25
XI-V
(CO-58)
●CW(ビーコン):437.465MHz
●FSK(パケット):437.345MHz 1200bps AX.25
東京工業大学CUTE-I
(CO-55)
●CW(ビーコン):436.8375MHz
●FSK(パケット):437.4700MHz 1200bps AX.25またはSRLL
Cute-1.7+APD II
(CO-65)
●アップリンク: 1268.5MHz GMSK 9600bps AX.25またはSRLL
●ダウンリンク(CWビーコン):437.385MHz CW
●ダウンリンク(パケット):437.505MHz AFSK 1200bps
/ GMSK 9600bps AX.25/SRLL
日本大学SEEDS
(CO-66)
●437.485MHz CW/FM音声(デジトーカ)/FSK1200bps AX.25

(7月24日)





アマチュア衛星が金星に向かう!!
 【JAXAの金星探査機「PLANET-C」の相乗り副衛星が決定】

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2010年に打ち上げを予定している、金星探査機「PLANET-C」の打ち上げ時に相乗りする、学校や研究機関等の小型副衛星を募集して いましたが、このたび、相乗りする副衛星を次のように選定し発表しました。

  • 大学宇宙工学コンソーシアム(UNISEC)
    UNITEC-1(UNIsec Technological Experiment Carrier - 1)
  • 早稲田大学  WASEDA-SAT2
  • 鹿児島大学  大気水蒸気観測衛星
  • 創価大学  Negai☆″

 4機の衛星のうち、大学宇宙工学コンソーシアムのUNITEC-1は、アマチュアバンドの送信機を搭載して、打ち上げの主衛星となる「PLANET-C」と同様、金星向けの軌道上に投入される予定です。

 深宇宙にアマチュア衛星を送り込むプロジェクトは、AMSAT-DL(ドイツのアマチュア衛星通信協会)が中心となって「GO-Mars」(火星に行こう!)のキャッチフレーズで研究開発を進めている「火星探査衛星P5A計画」が有名ですが、この計画は現在のところまだ実現に至っていません。

 もしAMSATの火星探査衛星P5A計画より先行することとなれば、「深宇宙に向かう世界初のアマチュア衛星」となり、UNISECではミッションの一つに「アマチュア無線コミュニティと共同で深宇宙からの微弱な電波の受信・デコード技術実験」を掲げています。

 なお、今回相乗りが決定した他の3衛星については、高度300km程度の周回軌道に投入されることが予定されています。
 各衛星の詳細については、発表がありしだいお知らせします。

※       ※

 今回の相乗り副衛星の募集は、温室効果ガス観測技術衛星「GOSAT」(ゴーサット)相乗り副衛星の募集に続くもので、JAXAでは今後も、学校や研究機関等の相乗り副衛星の通年募集をおこなっていく予定としています。

●GOSATと相乗り衛星の打ち上げは平成20年度中

 温室効果ガス観測技術GOSATは、平成20年度中の打ち上げが予定され開発が進んでおり、相乗り副衛星の搭載が決定している、香川大学のSTARS、東京産業技術高等専門学校のKKS-1、東京大学のPRISM、ソラン(株)の「かがやき」、東大阪宇宙開発協同組合のSOHLA-1、および東北大学のスプライト観測衛星SPRITE-SATも開発が急ピッチで進められている模様です。
 これらの副衛星のうち、東北大学のSPRITE-SAT以外は、アマチュアバンドの送信機を搭載する超小型衛星となります。

(7月10日)





平成19年度末(平成20年3月末)のアマチュア無線従事者資格者数

 総合通信基盤局電波部電波政策課の統計資料によると、平成19年度末(平成20年3月末)のアマチュア無線従事者数は次の通りです。

第1級アマチュア無線技士25,427
第2級アマチュア無線技士74,462
第3級アマチュア無線技士180,033
第4級アマチュア無線技士2,974,569

 平成17年10月1日から、アマチュア無線技士国家試験における電気通信術(モールス信号)の試験方法が変更され、 第1級および第2級アマチュア無線技士の電気通信術は「1分間25字の速度の欧文普通語による約2分間」の音響 受信となり、第3級については電気通信術の試験が廃止され、試験科目の「法規」において、モールス符号の理解度 を確認する問題が出題となった効果は、平成19年度も根強く残っている模様です。

 過去10年分の推移(下表)を見ますと、第1級〜第3級資格取得者の増加数は、平成18年度に比べますと若干 減少が見られ、試験方法の改正効果による上級資格取得ラッシュは一応通り過ぎたことを示しているものと推定され ますが、試験方法の改正前の平成16年度の増加数の数字と比べると依然大きく上回っています。

 また、平成18年度にプラスに転じた第4級については、平成19年度の増加数がさらに若干上昇が見られますが、 全体の推移から考えますと前年並みと評価されるもので、今後、平成20年度以降の推移が大いに注目されます。

年度10111213141516171819
第1級20,99521,64422,11522,35322,59422,81723,05023,69724,68525,427
対前年増加754649471238241223233647988742
第2級71,51772,06172,38372,62172,85473,08873,28173,70574,14774,462
対前年増加698544322238233234193424442315
第3級144,113145,567146,455147,169147,923148,722149,404156,415169,149180,033
対前年増加1,7061,4548887147547996827,01112,73410,884
第4級2,812,7112,842,8772,863,1632,879,3142,894,5222,909,1622,924,0652,938,9272,956,7322,974,569
対前年増加33,41930,16620,28616,15115,20814,64014,90314,86217,80517,837
小計3,049,3363,082,1493,104,1163,121,4573,137,8933,153,7893,169,8003,200,8263,238,8773,266,432
対前年増加36,57732,81321,96717,34116,43615,89616,01131,02638,05127,555

(7月3日)




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