| 2005年(後半)のNEWS |

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September 2006 NEWS TOPICS INFORMATION

M-Vロケット7号機打ち上げ成功!(太陽観測衛星「ひので」、北海道キューブサット開発チームのCubeSat HIT-SAT誕生)

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、平成18年9月23日06:36、内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県肝属郡肝付町) からM-Vロケット7号機の打ち上げに成功。同日07:21にはサンチャゴ局で太陽観測衛星SOLAR-Bの正常分離を確認した と報じています

 SOLAR-Bは「ひので」と命名され、11月末〜12月初旬の初期観測フェーズに向けて、 衛星搭載機器の動作確認ほかの準備が開始されます。
 今後「ひので」が観測するデータは、宇宙天気予報の分野にも大いに活用される模様で、 太陽活動が電波伝搬に及ぼす影響ほかの研究・解明にも活躍するものと期待されます。

 また北海道キューブサット開発チームは、ホームページ上で「ひので」と同乗し、打ち上げられたCubeSat HIT-SATのCWビーコンと思われるレポートがアメリカのフロリダ州から2件とアイ オワ州から1件到着したと報じています。
 CubeSat HIT-SATの誕生も無事確認できた模様です。

(9月23日)




日本大学のSEEDS予備機、東京工業大学のCute-1.7+APD IIの打ち上げ予定が決まる

 日本大学中村・宮崎研究室は CubeSat SEEDSのサイト上のWeblogで、カナダのトロント大学と日本大学間で、CubeSat SEEDSの予備機の打ち 上げ契約が締結されたと発表しています。

 発表によれば、SEEDS予備機の打ち上げは2007年6月30日とされ、インド南東部スリハリコタの Satish Dhawan Space Centre(SHAR=サティッシュ・ダワン宇宙センター)から、インドのPSLVロケット (Polar Satellite Launch Vehicle=極軌道衛星打上げ用ビークル)で、高度630kmの太陽同期軌道に打ち上げとなる予定です。

 この打ち上げではSEEDS予備機をはじめ、トロント大学(カナダ)のCanX-2、 オルボア大学(デンマーク)のAAUSat-II、 アーヘン大学(ドイツ)のCOMPASS-1、 デルフト工科大学(オランダ)のDelfi-C3、 東京工業大学の Cute-1.7+APD II(東工大2号機Cute-1.7+APDの改良型)の6機のCubeSatが同時に打ち上げられ ることになり、各大学では打ち上げに当たって、IARU(国際アマチュア無線連合)への周波数コーディネート他、打ち上げの ための準備を進めています。

(9月21日)




受信環境クリーン月間(10月1日〜31日)を実施

 総務省ほか関連省庁や、放送関係団体、JARLほか電波利用関連団体等で 構成される「受信環境クリーン中央協議会」は、毎年10月1日〜30日を 「受信環境クリーン月間」と定めて、各地方協議会や府県協議会と協力して、 テレビ・ラジオをより美しく受信できるようにするため、全国各地で放送電波 の受信障害の防止に向けた活動を集中的に展開しています。

 今年も、構造物障害対策、テレビ受信用ブースター障害対策、電気雑音 障害対策、無線局障害対策を柱として、関連団体の協力で、セミナーや講習会 の開催、相談所の設置、調査パトロールを実施するとともに、NHK、民放各社 の協力で広報番組を放送するほか、報道媒体への記事掲載、ポスターの掲示、 リーフレットの配布などをおこない、幅広く周知・広報活動がおこなわれる 予定です。

 「受信環境クリーン月間」を機に,電波障害の防止になお一層のご理解とご協カをお願いします。

【受信環境クリーン中央協議会の構成団体等】
総務省、警察庁、厚生労働省、経済産業省、原子力安全・保安院、国土交通省、日本放送協会、 (社)日本民間放送連盟、東日本高速道路(株)、中日本高速道路(株)、西日本高速道路(株)、 東日本日本旅客鉄道(株)、東海旅客鉄道(株)、西日本旅客鉄道(株)、(社)電子情報技術産業協会、 電気事業連合会、(社)日本電機工業会、(財)電波技術協会、(社)日本自動車工業会、 (社)日本アマチュア無線連盟、日本アマチュア無線機器工業会、(社)日本建築士会連合会、 (社)日本CATV技術協会、(社)建築業協会、(社)電波産業会、(財)電気通信振興会、 各地方受信環境クリーン協議会(11ブロック)とその内部組織の府県連絡会(39府県)

(9月21日)




学習研究社「大人の科学」シリーズ真空管ラジオVer.2が10月20日登場

 本年3月、10,000台の限定発売で、学習研究社から登場した「大人の科学」シリーズ真空管ラジオは、発売前から大いに話題を呼んで、発売直後、早々に完売してしまうほどの大人気を集めました。
 JARL会員の方々の中にも、前作の真空管ラジオを製作された方が多くいらっしゃると思います。

 学習研究社によれば、「真空管ラジオの購入者は、アマチュア無線家の方々もたいへん多かったようです。また、発売後早々に完売となってしまったことから、入手できないという声も数多くありました。当社ではそんなお客様の声にお応えすべく、真空管ラジオVer.2を製品化するための、真空管を探してきましたが、今回、良品を前回にも増して大量に入手することができました。前作は確保できた真空管の本数の関係で10,000台の限定発売でしたが、今回はさらに多くの数量の真空管をストックできましたので、新作のVer.2は大人の科学シリーズのキットの一つとして在庫を絶やすことなく、長期間の販売ができそうです」とのことです。

 真空管ラジオVer.2は9,800円。前作に比べると、若干価格がアップしていますが、これは真空管の調達コストが前作のものよりも上がったためだそうです。

(9月21日)




総務省が電力線搬送通信設備の技術基準等の整備に関する無線設備規則 の一部改正案に係る電波監理審議会からの答申および関係省令案 等についての意見募集の結果を公表

 総務省は9月13日、電波監理審議会から無線設備規則の一部を改正する 省令案について適当である旨の答申を受けたと発表しています。
 また、電波法施行規則の一部を改正する省令案その他の省令案及び告示 案について、平成18年7月12日(水)から8月11日(金)までの間おこな った、意見募集の結果を9月14日付けで 総務省ホームページで公表しました。
 総務省は、答申の内容及び意見募集の結果を踏まえて、原案どおり関係 省令案等の改正および制定をおこなう予定としています。

(9月15日)




JARDが、養成課程講習会第三級短縮コースの平日開催をスタート

 日本アマチュア無線振興協会(JARD)は、受講希望者の方からの 要望が多かった、養成課程講習会第三級短縮コースの平日開催を実施 することとなりました。
 第1回目の平日開催は、東京・巣鴨のJARDハム教室(〒170-8088東京都豊島区 巣鴨3-36-6 共同計画ビル)で平成18年12月14日(木)となります。
 講習会番号はA18-414、お申し込みはJARD養成部講習会係(電話03-3910 -7210)までお願いします。
 なお、受付は定員になりしだい締め切りとなりますので、あらかじめご了承 ください。

(9月15日)




総務省が電波法施行規則及び無線設備規則の各一部を改正する省令案等に係る電波監理審議会への諮問および意見を募集
(433MHz帯アクティブタグシステムの制度の整備)

 総務省は、9月13日付けで、433MHz帯を用いたアクティブタグシステムの導入のため、 電波法施行規則及び無線設備規則の各一部を改正する省令案等について電波監理審議会 (会長:羽鳥 光俊 中央大学 理工学部教授)へ諮問したと発表しています。
 今回の諮問に併せて総務省は、電波監理審議会に諮問した電波法施行規則及び無線設備規則の各一部を改正 する省令案等並びにその他関係する省令案及び告示案について、本年10月13日(金)まで の間、意見を募集すると発表しています。
 詳細は、総務省の報道発表をご参照ください。

(9月14日)




JARL Eメール転送サービスを利用していない会員の方も、JARLメールマガジンの配信が受けられるようになりました。

 JARLメールマガジンは、これまでJARL Eメール転送サービスをご利用 いただいている方を対象として、配信をおこなっていましたが、Eメール 転送サービスをご利用いただいていない、JARL会員の方からも購読の希望 が多く寄せられていることから、このたび、Eメール転送サービスをご利用 いただいていない方もJARLメールマガジンの購読申し込みができるように なりました。

 現在、Eメール転送サービスの登録をしていない方で、JARLメールマガジン の配信を希望される方は、次のページで登録の手続きをお願いします。

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(9月12日)




日本での外国人運用第1号、アーミン・マイヤー元駐日アメリカ大使がサイレントキー

 ARRL(アメリカの連盟)は9月5日付けのニュースで、かねてから長期療養中だったアーミン・ヘンリー・マイヤー元駐日アメリカ大使(W3ACE)が8月13日、逝去されたと報じています。享年92歳。
 マイヤー氏は中東外交の専門家で、ケネディー政権の元でレバノン駐在アメリカ大使を努め、さらにイラン、アフガニスタンの駐在アメリカ大使も努めました。1960年代後半〜1970年代前半には、駐日アメリカ大使も歴任されています。

 マイヤー大使の在任当時、日本では1970年の大阪万博、1971年の世界ジャンボリーの開催が予定されており、海外から多くのアマチュア無線家が来日し、日本でのアマチュア無線の運用を要望するケースも多くなったことから、郵政省(当時)では社団局においてアマチュア無線技士資格の相互認証による外国人による運用を可能とするように、電波法施行規則や無線局の根本基準の改正案を作り、1970年7月、JARLをはじめとした関係者の意見聴取をおこない、同年9月21日に規則改正を告示。これによって、手始めにアメリカ合衆国の資格を持つ外国人が、日本のアマチュア局の運用をおこなうことが可能になりました。
 同年11月11日には、マイヤー氏が所属する社団局JH1YDRが開局。マイヤー氏が記念すべき日本での外国人運用第1号となりました(写真=JH1YDRを運用するマイヤー氏、JARLアマチュア無線30年史より)。

 マイヤー氏は生涯、駐在アメリカ大使を努めたさまざま国で、アマチュア無線の運用をおこないました。レバノンのOD5AX、イラクのYI2AN、アフガニスタンのYA1AM、イランのEP3AM、そして日本のJH1YDRです。
 マイヤー氏はアメリカ本国に戻った後もアマチュア無線にアクティブで、アメリカ本国のコールサインW3ACEでは、325エンティティーと交信(ミックス・電話)しましたが、もう一歩でオナーロールを達成することができなかったそうです。

 マイヤー氏のご冥福を心よりお祈りします。

(9月11日)




宇宙服衛星SuitSat-1が9月7日大気圏に突入

 AMSAT(アマチュア衛星通信協会)によれば、送信停止後も長期に わたり、宇宙の周回を続けていたSuitSat-1(写真:NASA)は、9月7日16:00(UTC) ごろ南緯110.4度、東経46.3度付近(オーストラリア西部のルーウイン 岬の南南西1400km地点)の上空で大気圏に突入したもようです。
 世界で初めての宇宙服衛星SuitSat-1の長期に渡った宇宙の旅は、約7カ月でその幕を閉じました。

 AMSATはサイト上で、 SuitSat-1の大気圏突入日を当てる「Chicken Littleコンテスト」の結果を発表しています。

 既報の通り、ARISS/AMSATでは、今回のSuitSat-1プロジェクトの 経験を元に、さらに改良を加えた宇宙服衛星2号機SuitSat-2の放出 計画の準備に当たっています。

 改良された、2号機SuitSat-2が、どんな形で「新たな宇宙の旅」を見 せて、そして聞かせてくれるのか今から楽しみです。

(9月11日)





宮城県仙台市立吉成中学校(8J7YJH)が国際宇宙ステーションと交信に成功!

 夏休みも残りわずかになった8月25日(金)の夕方、宮城県仙台市立吉成中学校(佐藤政男校長)で、同校1年生から3年生の25名が8J7YJHの臨時局で、国際宇宙ステーション(以下ISS)のアマチュア無線局NA1SSを運用するジェフリー・ウイリアムス宇宙飛行士との交信に成功しました。
 この計画は、昨年2月にアマチュア衛星通信を愛好する保護者から提案があり、同年4月にPTAの協力のもとで実施することが決定しました。

★彡 中学校の総合学習活動の一つとして実施

 さっそく臨時局開局、衛星通信部分を主に担当するアマチュア無線家から成る支援者チームを結成し、ARISS日本の運用委員、安田 聖(7M3TJZ)さんの指導を仰ぎながら、NASA(米国航空宇宙局)への申請手続きを昨年7月に実施しました。
 同時に同校では、翌年になる2006年度の総合学習の一環としてスクールコンタクトを位置づけ、そのカリキュラムの作成を昨年度中におこないました。
 支援者チームでは資機材を学校に持参して、国内スクールコンタクトの受信デモを3回開催するとともに、海外での交信もエコーリンク経由で受信する等、実際の雰囲気を経験してもらいました。
 本年4月以降は次の3回の講演会を開催し、生徒たちは宇宙や無線に関する指導を受けました。
  • 第1回:「スクールコンタクトについて」
     講師:安田 聖氏(7M3TJZ)一橋大学教授
  • 第2回:「無線通信について」
     講師:脇山俊一郎氏(JH7IMX)仙台電波工業高等専門学校教授)
  • 第3回:「宇宙ロボットとデモンストレーション」
     講師:永谷圭司氏 東北大学大学院助教授

★彡 各チームにわかれて活動した生徒たち

 生徒たちは、学年に関係なく生徒の自主的な参加として、ISSのプラモデル(745mm×500mm×406mm、ドイツ製)製作チーム、自動追尾アンテナ・タワー建設補助チーム、簡易八木アンテナ製作・受信チーム、会場設営チーム、そして交信チームにわかれて活動を続けてきました。
 ISSプラモデル製作チームは、すべて英文の製作説明書の翻訳から始まり、ISSのどこに何があるかまで細部にわたりわかるようになり、その完成品は交信会場の卓上に華を添えることになりました。
 自動追尾アンテナ・タワー建設補助チームは、仙台電波工業高専アマチュア無線部(JA7YCQ)部員の指導を通して、テレビアンテナに比べてはるかに大きいアンテナに驚きつつ、安全に建設されるようすを、手伝いを通して知ることができました。
 簡易八木アンテナ製作・受信チームは、ISSからの電波を自ら直接受信することを目的に、受信用八木アンテナを仙台電波工業高専アマチュア無線部員の指導で製作。当日の受信にも成功し、後日、生徒各人がSWLカードの申請をおこなう予定です。


▲八木アンテナ製作・受信チームはISSの直接受信

▲当日は地元テレビ局等の取材が入った

 会場設営チームは、美術部員がメインとなり、会場の飾りなどを担当してくれました。
 当日のスクールコンタクト・セレモニーを盛り上げてくれるブラスバンド部も猛練習を重ねてくれ、同時通訳和文表示では、キー操作に卓越した生徒が担当しました。
 交信チームの25名は、夏休み中、英語による質問練習を繰り返しました。わずか5〜10秒程度の質問に対して繰り返し練習し、ALT(外国人の英語指導助手)から発音指導を受け、さらに、「間髪なく、大きく、はっきりと話せる」よう実際にマイクを握り、時間を短縮するチーム・プレイを念頭に練習を重ねてきました(ダミーロード使用)。

★彡 心ない妨害電波に苦闘するも何とか交信に成功

 そして、交信1時間前から最終リハーサルをおこない、交信開始時間を待ちました。
 会場設営の関係から、交信する無線室と視聴する体育館にわかれ、無線室の状況は体育館に映像として流れるよう仙台電波工業高専脇山研究室の学生が設備設置、運営をおこないました。
 交信開始時刻10秒前からコントロールオペレータの宮川季士さん(JE7KQU)がNA1SSの呼び出しを始めました。交信予定開始時刻から10秒後に、強力で非常にクリアーなジェフリー・ウイリアムス宇宙飛行士の第一声が聞こえた瞬間、「つながった」と無線室や体育館で固唾を呑んで聞き入っていた皆が感動していました。お互いに、最良値のレポート交換により国内では22番目で東北では初めてのスクールコンタクトが成立しました。
 その後、質問が始められ、これまで練習を重ねてきた成果を発揮し、地球上の最高の科学技術が蓄積した現場から直接、回答が帰ってくる体験を体育館の生徒、保護者、来賓とともに堪能するはずでした。
 ところが二人目の回答の途中から明らかな妨害電波(無変調波)が発射され、受信ができなくなり交信がスムースに進まなくなってしまいました。
 原因は不明ですが、その後送信した宮川さんの呼びかけや生徒の質問の音声が途切れて聞き取れないとの返答が繰り返されました。このため両者共に了解度が相当下がった状態で交信を続けることになったものの、終了間際にようやく回復して、結局7人の質問に対して5人の回答を得るに止まりました。
 同校の担当教師が今回のためにアマチュア無線の資格を取得し臨時局開局に備え、総合学習の一環として夏休み返上で活動や準備を重ねてきた多くの生徒が質問できず残念でした。交信最初の部分と終了間際部分においてノイズのほとんどない非常に良い受信状態であったことから、途中の妨害電波(無変調波)の存在に対して、生徒はもちろん関係者一同大きな落胆を禁じ得ませんでした。
 しかし、ごくわずかの時間ではありましたが、本物と接する機会を多くの生徒、教職員、保護者、支援者とともに体験でき、また、これまでの準備及び講演会等を通した宇宙や無線に対する理解を深める機会があり、継続的な活動に対して満足してもらえたのではないかと思っています。
 各報道機関からも関心を示していただき、在仙の全国、地元、専門の新聞各社の継続的な記事掲載はもとより、テレビ各局においてもニュース枠を超えた「特集」として報道していただきました。

 最後に、今回の吉成中学校のスクールコンタクト活動に協力してくださった方々を紹介いたします(敬称略)。
JA7DNJ、JA7DNO、JA7JZS、JA7KCL、JA7UQB、JA7XBA、JH7IMX、JE7KQU、JF7OSJ、7M3TJZ、増井三千代、 マヤ・ステンズバーグ、英語練習指導の皆さん(保護者等)、東北大学大学院吉田研究室の皆さん、 仙台電波工業高等専門学校の学生の皆さん、JARL宮城県支部監査指導委員の皆さん、吉成中学校PTA役員の皆さん、 吉成中学校教職員の皆さん


▲交信の順番を待つ生徒たち

▲スクールコンタクト終了後の記念撮影!

(レポート:JA7JZS芝山正登さん)
(9月6日)





日本郵政公社が新有効期限のIRCの発売を開始しました!

 日本郵政公社は2006年9月1日から、新様式のIRC(国際返信切手券=写真)の発売を開始しました。
 価格は1枚150円で従来と同様です。新様式のIRCの有効期限は、2009年12月31日です。
 なおUPUの発表によれば、IRCは1907年10月から発行が開始され、2007年にはIRCの誕生100周年を迎えるため、 「1907-2007 : 100 years of IRCs!」という特記が印刷される場合もあるようです。
 日本郵政公社では2006年8月31日まで販売していた、前様式の国際返信切手券は、2006年12月31日 が有効期限となっているため、有効期限内に切手等と引き換えをおこなって欲しいとアナウンスしています。
 なお、平成13年12月31日以前に販売された国際返信切手券で、有効期限が表示されていないIRCは、 無期限で引き換えることができます。

(9月1日)



August 2006 NEWS TOPICS INFORMATION

アマチュア局にも無線局免許手続規則第15条の2が適用されることになりました。
(再免許申請を忘れた方へのお知らせ)

 アマチュア局の再免許申請は、「免許の有効期間満了前1箇月以上1年を超えない期間」 にしなければなりませんが、既に受付期間が終了してしまってから再免許申請を忘失した ことを思い出される方がおられるかと思います。
 一般的には、この時点で新たな開局申請手続きをおこないますが、今般、再免申請受付 期間を過ぎてしまったが、まだ免許の有効期間が満了していない局に限り、無線局免許 手続規則第15条の2の規定を適用し、工事設計書の記載を省略した開局手続きができる こととなりました。
 なお、この手続きをとる場合には、アマチュア局の廃止届と同時に、開設申請書を提出する こととなります。
 詳しいことは、所轄の地方総合通信局にお尋ねください。

(8月30日)




北海道キューブサット開発チームのCubeSat HIT-SATが2006年9月23日打ち上げ予定

 JAXA(宇宙研究開発機構) 宇宙科学研究本部の発表によれば、鹿児島県肝属郡肝付町の内之浦宇宙空間観測所から、 M-Vロケット7号機で、北海道工業大学佐鳥研究室・三橋研究室の学生ほかで構成される、 北海道キューブサット開発チームが中心となって製作を進めてきた、CubeSat HIT-SATの打ち上げが2006年9月23日に予定 されています(予備期間は2006年9月24日〜30日)。
 M-VロケットでのCubeSatの打ち上げは、M-Vロケット8号機で2006年 2月22日に打ち上げられた、東京工業大学のCute-1.7+APDに続いてと なります。

 HIT-SATは太陽観測衛星SOLAR-Bのサブペイロードの一つとして宇宙に旅立ち、 ロケット打ち上げの約830秒後に分離される模様です。

 北海道キューブサット開発チームのHIT-SATプロジェクトのWebサイトの発表によると、 HIT-SATは8月11日に、予備免許を取得済みでコールサインはJR8YJT。

 開発チームでは、HIT-SATの打ち上げに当たって、ビーコンやテレメトリー の受信などを通じて、アマチュア無線家の協力を求めています。

(8月28日)





宇宙服衛星SuitSat-1(AO-54)。
 送信停止後、半年以上を経過の現在も宇宙空間を飛行中

  ARRLのニュースによれば、2月3日(UTC)国際宇宙ステーションから放出され、 世界のアマチュア無線家の注目を集めた 宇宙服衛星SuitSat-1(AO-54)は、2月18日に送信を停止して以来、 約7カ月となる8月24日現在も、宇宙空間を周回中であると報じています。

 宇宙工学の専門家は「SuitSat-1は120日間は、軌道上の周回するであろう」 と予測していましたが、予想に反して、放出後約7カ月を経過した現在も、地球 の上空約164マイル上空の軌道の周回を続けている模様です。

 ARISSとAMSAT(アマチュア衛星通信協会)は、2月19日付けで、SuitSat-1の送信 停止の正式表明とミッションの終了と同時に、2号機SuitSat-2の放出計画 があることを発表しました。
 さらにAMSATは、送信を停止したSuitSat-1が大気圏に再突入する期日を 予想する「Chicken Little Contest」というコンテストを、 AMSATのWebサイト 上で実施していましたが、送信を停止したSuitSat-1が予想を遙かに超えて、 8月24日現在も宇宙空間で周回を続けていることから、同コンテストの結果が出るのは もう少し先となりそうです(コンテストの詳細は AMSATのWebサイトをご参照ください)。

 そして現在、ARISSとAMSATはロシア連邦宇宙局(Federal Space Agency : FSA)と、SuitSat-2計画について接触をおこなっており、ARISSのアメリ カ代表者の一人であるARRL事務局のロザリー・ホワイト女史(K1STO)を 連絡窓口としてチームを組織したもようです。

 10月5日〜10日に開催が予定されている、ARISS/AMSATの国際会議では、 その運用寿命を延ばすために、バッテリーに加えて太陽電池パネルを装備 したSuitSat-2の可能性について検討を進めていきます。

 なお、8月24日現在で周回を続けている、送信を停止したSuitSat-1が、 いったいいつまで宇宙空間の周回を続けるかは今のところ定かではないそうです。

写真:NASA
(8月25日)





ARRLからN7NGウェイン・ミルズ氏が来日
  (ハムフェア2006でのDXCC申請受付のため)

 8月16日、ARRL(アメリカの連盟)会員サービスマネジャーのN7NGウェイン・ミルズ氏が来日。DXCCデスクの業務打ち合わせのため、東京・巣鴨のJARL事務局を来訪しました(写真はJA1DMとN7NG)。
 なおJARLではミルズ氏の協力を得て、この機会をできるだけ多くの方に活用していただくために、ハムフェア会期前の8月17日・18日の両日、JARL事務局会議室でもDXCCの申請受付をおこないます。

(8月16日)




第13回IARU(国際アマチュア無線連合)第3地域総会終わる


▲第3地域国際会議の議長団ほか

 IARUの第13回第3地域(アジア・オセアニア)総会が去る8月7日から8月11日まで、インドのバンガロールにおいて開催されました。この会議には地元インドをはじめアジアオセアニアを中心に日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドなどから加盟13団体(そのほか委任による出席が5か国)が出席、このほかIARU本部及び第1地域、第2地域からも代表が出席、会議の出席者は約50名でした。

 会議は初日の全体会議で各国からの活動状況の報告がなされたあと、「(1)政策」「(2)運用及び技術」「(3)憲章改正関係」の3つの分科会にわかれ、各国より提出された60以上の議案の審議がおこなわれました。
 そして最後の全体会議でその検討結果が報告され、2〜3の修正があり承認されました。

 また、加盟団体はRegion3事務局が作っている第3地域のニュースレターの有効性を認識し、各国とも原稿などの準備に協力して行くこと、またWebサイトをアマチュア無線等の推進にも活用して行くことが確認されました。
 アマチュア無線の普及活動では太平洋地域でのアマチュア無線の普及に引き続き努力し、地域内での将来の増加に繋げて行くこと、またSTARSとして続けられている開発途上国への教材の援助について、各国進めて行くことが強調されました。

 周波数の拡大等については7MHzの更なる拡大、5MHzの分配を目指して主管庁やAPT(アジア太平洋通信協同体)などへの働きかけを行って行くこと、また135kHzについては、先のAPTのWRCの準備会合では好ましい見解が寄せられていることなどが報告されました。
 電波環境については、とくにPLCについてアマチュア・バンドに妨害が無いよう努力して行くこと、またいくつかの国における導入の問題が報告されました。JARLからもこれまでの日本における検討や実験などの状況を報告し、PLCの侵入に対し極めてシビアーな条件で、主管庁でのルール改正がおこなわれていることが報告されました。
 また、侵入電波監視の問題についてはコーディネーターなどから、7、14、18MHz帯などの放送の侵入電波の状況が報告され、各団体の監視への協力などが要請されました。
 デジタル通信の関係では各国におけるバンドプランへのデジタル通信の取り扱いについて現状及び将来計画の報告が求められました。
 ARDFについては先に日本での新潟県阿賀野市における、第6回IARU第3地域選手権大会の開催結果が報告され、2008年には世界選手権を韓国のKARLが主催することが報告されました。
 非常通信関係では各国の取り組み状況が報告され、JARLからはこれまでの実際の取り組み状況についても報告されました。また非常通信のための周波数について検討がおこなわれました。

 第3地域の憲章の改正については、まず改正そのものの是非について論議がありましたが、細かい点について一部見直しがおこなわれました。

 最後に役員などの改選がおこなわれ、第3地域の理事・議長にVK3KIマイケル・オーエン氏、理事にJE1MUI遠藤静夫氏、VU2GMNゴパル・マドハバン氏、ZL2AZピーター・B・レイク氏及びHL1AQQイー・ジュン・グン氏が選出(理事のうちZL2AZ以外は新任)され、事務局長にはJA1KAB小室圭五氏が再選されました。
 また各委員会の委員長についても選任がおこなわれ、STARS(開発途上国援助)にJA1DM海老沢政良氏、ARDFにJA1HQG有坂芳雄氏が再選されました。

 なお、次回第14回の第3地域国際会議については、2009年にニュージーランドのクライストチャーチにおいて開催することが決まりました。



▲会議に出席中のJARL代表団

(8月15日)





第13回IARU(国際アマチュア無線連合)第3地域総会開催


▲第3地域総会の全体会議のようす

 3年ごとに開催される国際アマチュア無線連合(IARU)第3地域総会が、8月7日から、 インドのバンガロールにおいて始まりました。
 この会議にはアジア・オセアニアの13団体およびIARU本部および各地域の役員などから約50名が 出席。日本からは、JA1AN原会長をはじめ7名が参加しました。

 開会式では、インドの連盟ARSIのVU2GMNゴパル・マドハバン会長が歓迎の挨拶をおこない、 続いてVE6SHエラムIARU副会長、HL1IFMパク第3地域議長の挨拶があり、全体会議の議長に インドのマドハバン会長を選出し審議が開始されました。

 会議はまず各国からの活動の報告があり、続いて3つのワーキンググループ(政策、 運用および技術、憲章改正)において世界無線通信会議(WRC-07)に向けた対応、PLCを はじめとする電波環境また非常通信などへの取り組み、憲章や規則の改正についてなど 提出された60以上の議案について審議が始まりました。
 会議は8月11日までおこなわれます。

▲第3地域の13団体ほかから代表者が出席

▲会議場のホテルに開設された記念局VU13IARU

(8月8日)





東京工業大学「Cute-1.7+APD」(CO-56)の現状(7月29日現在)

 東京工業大学松永研究室は、2006年2月22日に打ち上げられた 同大学のCubeSat衛星2号機「Cute-1.7 + APD」(CO-56)の現状について 次のようにレポートしています。

 「Cute-1.7 + APDは、3月16日の夕方、東京上空通過時の運用を最後 に、地上からのコマンドを受け付けない状態が続いています。
 直前の運用では通常通りの操作にしたがって運用していたため、人為 的なミスによる異常ではないことが確認されています。
 その後、復旧運用が続けられましたが、コマンド解析系がなんらかの 原因で動作を停止したものと判断されました。コマンド受信機の正常動作は確認されています。
 一般的に、宇宙空間においては放射線によるコンピュータ系のトラブ ルが発生することがあります。今回、可能な限りのコマンド送信をおこ ない、原因究明を進めてまいりましたが、放射線による損傷が原因であ る可能性がもっとも高いという結論に達しました。
 なお、この調査結果は、直接手の届かない宇宙空間で発生した問題を 取り扱う以上、ある原因を正確に特定できるというものではありません。

 Cute-1.7 + APDは、民生品を積極的に採用することで、短期間で低コ スト・高性能な人工衛星を開発、実証することをコンセプトとして開発 されましたが、軌道上でのPDAの動作を確認することができ、その目標の 一部は達成されたと考えております。
 また、日本の大学が開発したCubeSatとしてははじめて、GMSK変調方式 での通信をおこない、日本中のアマチュア無線家の方々からの受信報告 をいただきました。
 今後、多くの衛星がこの変調方式を使っていくものと期待されています。

 理学モジュールでは、APDセンサ周辺の回路を含め、基本動作を確認し ました。姿勢制御系は、日本のCubeSatとしてはじめて能動的な制御装置 を搭載し、その制御実験をおこなう予定でしたが、それに至ることがで きませんでした。搭載したジャイロ、および太陽センサーは正常な動作を 確認しています。

 Cute-1.7 + APDは現在、変調がかかっていない連続波を437.385MHzで 送信しています。計算上の軌道寿命が1〜2年となっておりますが、その間、 今後も復旧運用を継続します。
 また、Cute-1.7プロジェクトチームでは、Cute-1.7 + APDでの問題 点を徹底的に調査し、ミッション達成のために改良型2号機の衛星を 開発し、来年度の打ち上げを目指しています」

(8月7日)





新市情報(京都府木津川市、神奈川県相模原市)

 2006年8月7日付けの官報告示により、2007年3月12日、京都府相楽郡 (JCG#22008)の3町(山城町・木津町・加茂町)が合併し、木津川市 (きづがわ)が誕生します。
 木津川市の市番号は2215で、同市の誕生に伴う消滅郡はありません。

 また、2006年8月7日付けの官報では、神奈川県相模原市(JCC#1110)への 津久井郡(JCG#11005)藤野町の編入合併も告示されています。藤野町の編入 合併は、2007年3月11日に施行されます。
 2006年8月7日現在では、まだ告示されていませんが、2007年3月11日には、 両市町に隣接する津久井郡城山町の相模原市への編入合併も予定されています。
 今後、城山町の編入合併が告示されると、2007年3月11日、津久井郡の2町を 編入した新しい「相模原市」の誕生に伴い、神奈川県津久井郡が消滅郡となるこ とが正式に決定します。

(8月7日)





UWB無線システムの制度に関する電波法施行規則等の一部が改正されました

 総務省は、7月12日、電波監理審議会から、UWB無線システム(超広帯域 無線システム)の制度の整備について、電波法施行規則、無線設備規則及び 特定無線設備の技術基準適合証明等に関する規則の各一部を改正する省令案 等についての答申を受け、原案の一部修正をした上で、省令等の改正を8月 1日付けでおこないました。

 今回の改正は、電波法施行規則第4条の4第2項において、超広帯域無線 システムの無線局を加え、さらに無線設備規則中に同システムを加えて、特 定無線設備として位置づけ、その技術的な条件等を規定したものです。

 併せて同日付けの告示で、周波数割当計画の変更がおこなわれ、超広帯域 無線システムの無線局の周波数が、設置条件等の注記とともに加えられまし た。

(8月1日)



July 2006 NEWS TOPICS INFORMATION


14機のCubeSatの打ち上げ失敗
 (DENPR-1LVロケット打ち上げ直後の事故による)

 7月27日04:43(JST)、カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から DENPR-1LVロケットで打ち上げが予定されていた、日本大学のSEEDSを含む14機のCubeSat (うち13機がアマチュア衛星)の打ち上げが残念ながら失敗に終わりました。

 日本大学の中村・宮崎研究室のスタッフは、
「7月27日04:43(JST)におこなわれた、“SEEDS”を含めた14機のCubeSatと4機の 小型衛星、計18機の衛星の打ち上げは、ロケットのトラブルにより、失敗に終わり ました。
 現在、トラブルの原因はわかっておりませんが、8月末までには詳しい 報告書が上がってくる予定となっております。

 非常に多くの方々に支えられて、今回の打ち上げまでこぎつけ ましたが、失敗に終わり非常に残念(悔しい)です。できることなら、落下した SEEDSを自分の手で回収しに行きたいです。
 またSEEDS開発のために努力を重ねてきた先輩方のことを思うと、 くやしくて仕方ありません。自分たちの地上局で自分たちの衛星のテレメトリをとりたかった。

 しかし、SEEDSには、予備機があります。どうにかして、この予備機を 今度こそ『人工衛星』にしたいです。絶対に。
 皆様、これからも、日本、そして、世界のCubeSat開発にご支援 いただけますようよろしくお願いいたします」と語っています。

(7月27日掲載、7月28日更新)





故・石川源光氏(JA1YF ex J2NF)のご子息、裕一氏からJARLにご寄付をいただきました。

 戦前もJARLの役員として活躍され、戦後の昭和20年のJARL再結成に尽力されると共に、JARL役員として戦後のアマチュア無線の再開に努力され、平成18年6月13日、永眠された石川源光氏(JA1YF ex J2NF)のご子息である石川裕一氏(会社役員、写真左)が、7月25日、JARL事務局を訪れ、「常に父の大切な友人だったアマチュア無線家の皆様に微力なりとも役立てていただきたい」という趣旨で、JARLに多額のご寄付をいただきました。
 石川氏は、原会長との歓談の中で「アマチュア無線にたいへん熱心だった父を子供の頃からずっと見てまいりました。わずかではありますがアマチュア無線家の皆様方のために有効にご活用いただければと思います」と語られました。

(7月27日)





来年開催の第49回通常総会「おかやま・晴れの国総会」の日程および会場が変更となりましたのであらかじめご了承をお願いします。

 本年5月開催の通常総会(くまもと・火の国総会)やその前夜祭会場におきまして、第49回通常総会(おかやま・晴れの国総会)の開催予定日と開催予定の会場を、平成19年5月27日に「岡山県岡山市」で開催を予定とご案内いたしましたが、会場利用等の都合によりまして、次のように変更させていただくことといたしました。あらかじめ、ご了承をお願いいたします。

  • 日程  平成19年5月20日(日)
  • 会場  倉敷市児島文化センター(倉敷市児島味野2-8-30)

(7月21日)





情報通信審議会が「433MHz帯アクティブタグシステムの技術的条件」に関する一部答申

 総務省は7月20日、情報通信審議会(会長:庄山悦彦 (株)日立製作所代表執行役 執行役社長) から、平成14年9月30日付けで諮問した「小電力の無線システムの高度化に必要な技術的条件」のうち 「移動体識別システム(UHF帯電子タグシステム)の技術的条件」のうち、「433MHz帯アクティブタグ システムの技術的条件」に関する一部答申を同日付けで受けたと発表しました。
 総務省では、この一部答申を踏まえて、433MHz帯アクティブタグシステムについて、すみやかに技術 基準の策定等を進めて行く予定としています。

(7月20日)





総務省が、小電力無線システム委員会の報告(案)に対する意見募集の結果を公表 (433MHz帯アクティブタグシステムの技術的条件)

 情報通信審議会情報通信技術分科会小電力無線システム委員会 (主査:中川正雄慶應義塾大学教授)は、433MHz帯アクティブタ グシステムの技術的条件に係る委員会報告(案)に対して、平成 18年5月18日から6月16日までの間、意見の募集をおこないました。
 その結果15件の意見の提出があり、同委員会は6月29日に会合 を開催し、意見募集に寄せられた意見に対する考え方を取りまとめ、7月 18日付けの総務省のホームページで発表しました。
 なお、7月20日に開催される情報通信技術分科会において、今回 の意見募集に寄せられた意見を踏まえて、同委員会で取りまとめた 報告がおこなわれる予定です。

(7月18日)





市町村合併情報(群馬県高崎市と山梨県笛吹市が周辺町村と編入合併。福岡県みやま市が誕生、4郡消滅)

 2006年7月13日付けの官報告示により、群馬県群馬郡(JCG#16006)榛名町が、 群馬県高崎市(JCC#1602)に2006年10月1日付けで編入合併することとなりました。
 この合併にともない、群馬県群馬郡が消滅郡となります。
 なお、高崎市の市番号は変更ありません。

 同日の告示により、福岡県山門郡(JCG#40017)の2町 (瀬高町・山川町)と福岡県三池郡(JCG#40013)高田町が 2007年1月29日に対等合併し、福岡県みやま市が誕生します。
 新合併特例法に基づく、市町村合併による新市の誕生は、2006年 4月1日に誕生した、愛知県弥富市(JCC#2037)以来となります。
 福岡県みやま市の市番号はJCC#4035です。なお、みやま市の誕生に ともない、福岡県山門郡、三池郡の2郡は消滅郡となります。

 また2006年8月1日には、山梨県東八代郡(JCG#17005)芦川村の、 山梨県笛吹市(JCC#1711)への編入合併が予定されており、7月下旬に 官報告示がおこなわれる模様です。この合併により、笛吹市の市番号に 変更はありませんが、山梨県東八代郡は消滅郡となります(7月24日に官報告示済み)。

(7月13日掲載、7月24日更新)




総務省が電力線搬送通信設備の技術基準等の整備に関する無線設備規則の 一部改正案を電波監理審議会に諮問。関係省令案等についての意見を募集

 総務省は7月12日、電力線搬送通信設備の技術基準等の整備のため、 無線設備規則の一部を改正する省令案について電波監理審議会(会長: 羽鳥光俊 中央大学理工学部教授)へ諮問し、併せて同案について、 平成18年7月12日(水)から8月11日(金)までの間、意見の募集を おこなうと発表しました。

 今回の改正案等は6月29日、情報通信審議会が総務大臣に答申した、 「高速電力線搬送通信設備に係る許容値および測定法」の報告を受けて のもので、電力線搬送通信設備を高周波利用設備と位置づけて、無線設 備規則に漏洩電界強度の許容値等を明確に規定して明記しようという ものです。

(7月13日)





電波監理審議会がUWB無線システムの制度の整備について改正をおこ なう予定の電波法施行規則等の一部を改正に関する省令案等に答申

 総務省は、7月12日、電波監理審議会(会長:羽鳥 光俊 中央大学 理工学部教授)から、UWB無線システムの制度の整備について改正を おこなう予定の、電波法施行規則、無線設備規則及び特定無線設備の 技術基準適合証明等に関する規則の各一部を改正する省令案等「(以 下「省令案等」といいます)について答申があったことを発表しました。

 総務省では、各規則の一部を改正する省令案等について、平成18年 5月18日〜6月16日(金)までの間、意見の募集をおこないましたが、 この意見募集については、12件の意見がありました。

 総務省ではこの答申及び意見募集の結果を踏まえて、原案の一部 修正をおこなった上で、関係省令等を改正する予定としています。

(7月12日)





「VHFミーティング」開催される

 7月8日、東京都港区のメルパルク東京に、昭和30年代初期からアクティブに50MHz帯で 活躍してきたOMを集めて、VHFミーティングが開催されました。

●第1回ミーティングは昭和32年
 第1回のVHFミーティングは昭和32年(1958年)に開催されています。
 VHF帯の創世記の昭和30年代初期は、VHF帯で使用できるデバイスが少なかった時代ということ もあって、HF帯に比べてVHF帯で運用するには高度な技術が必要でした。
 当時はVHF帯の愛好者たちが人工衛星の電波観測などIGYに大いに貢献している時代で、 この第1回VHFミーティングは東京駅地下の「レストラン東京」で開催され、そして、 初めて作るVHF帯機器の製作技術やVHF帯の特徴的な伝搬について熱心に語り合いました。

●約50年ぶりの再会も!
 当時ミーティングに参加したメンバーや、初期のVHF帯を知る6mマンが集う、今回のVHFミーティング は、第1回の開催から約50年ぶりとなります(発起人JA1AI稲葉全彦氏ほか)。
 当日は58名のOMが出席しました。JA3JJ山村OMによる当時の20MHzのスプートニク衛星や、 108MHzのバンガード人工衛星受信の話、 JA1AN原会長から「日本のVHF帯の立ち上がりの時代について」の話、JA1FC藤室OMから「日本で初めて 体験したEs伝搬の感激」に関する話、JA1VD池上OMから「50MHz帯で初体験したDU1GFとの海外交信の話」、 JA1CYC下村OMから「戦前アマチュア無線で活躍した、叔父の故下村 弘OM(J2LU)とのアマチュア 無線に関する思い出」の話などが語られ、その後久々アイボールで、創世記の50MHz帯アマチュア バンドの思い出や、当時の6mマンの活動を振り返り、出席者一同大いに昔を語り合い親睦を深めました。

(7月10日)




「第12回小電力無線システム委員会」開催される

 「情報通信審議会 情報通信技術分科会 小電力無線システム委員会」(主査 中 川慶応大学教授)が6月29日(木)から総務省第一特別会議室で開催されました。
 平成18年5月18日から6月16日までおこなわれた、433MHz帯アクティブ無線タグに関 する「小電力無線システム委員会報告(案)」に対するパブリックコメントの結果と ラジオマイク高度化検討作業班の設置について審議がおこなわれました。

 意見募集に対して、国際物流以外の目的にも使用したいとの意見がありましたが、 用途を限定しない場合の干渉検討をおこなった結果、アマチュア無線への影響が大 きいことから、原案のとおり日本では用途を限定することとなりました。
 小電力無線システム委員会の構成員として参画している丹羽JARL副会長から、この 周波数帯は50万局を超えるアマチュア局が免許を受けて運用している周波数帯であり、 無線タグの用途を限定しない周波数共用は、不可能であるとの意見を強く主張しました。

 また中川主査からは、「433MHz帯アマチュアバンドの不法局に対する総務省の取り 組みについて現状で良いのか」との質問がありました。
 この質問に対して、総務省から「不法局の摘発については現在も精力的におこなって いる。433MHz帯も含め不法無線局の摘発を今後も強力におこなっていきたい」との コメントがありました。

 なおパブリックコメントの結果につきましては、近日中に総務省から発表される予定です。

(7月6日)




広島市こども文化科学館の子供たちが国際宇宙ステーションと交信

▲緊張の交信のようす。子供たちの質問に、ジェフリー・ウイリアムズ宇宙飛行士からていねいなメッセージが返ってきた。

 7月4日、広島市中区の広島市こども文化科学館(写真右)で、同館 アマチュア無線クラブのメンバーの16名の子供たちが、ARISSスクール コンタクトで国際宇宙ステーションとの交信に成功しました。
 国内では21例目、中国地方では4例目、広島県内では3例目となる 今回のスクールコンタクトですが、科学館や児童センターのような、青 少年の育成を目的とした公共の教育施設での実施は、2001年11日23日、 スクールコンタクトに日本で初成功した入間市児童センター以来となり ます。

 また今回のスクールコンタクトでは、交信に挑戦した子供たち(16名)、 やプレス班(交信の録音やタイムキーピング、会場の撮影等)を担当した 子供たち(9名)の募集は、広島市の公共教育施設での事業という性格付 けから、アマチュア無線を通じて青少年に科学への興味を引き出すことを 目的として開設されている、同館の「アマチュア無線クラブ」(JH4YIL) のメンバー募集の一環として、科学館に来場する一般の子供たちを対象と して公募されました。
 このように、一般公募で集まった子供たちによるスクールコンタクトは、 2005年9月2日、愛知県愛知郡長久手町の「愛・地球博アマチュア無線ブ ース」の、スクールコンタクト以来となります。

▲アマチュア無線クラブのメンバー25人は交信班(16名)とプレス班(9名) に分かれて、それぞれの役割分担を努めた。


 今回のスクールコンタクトの取りまとめをおこなった、科学館の下居 修 さん(JA4QAO)によれば、「無資格の子供たちが加わるため、ARISS スクールコンタクトのために臨時に開設した社団局(8J4CM)の特例による 交信となりましたが、今回集まった子供たちの多くが、アマチュア無線に 対して大きな興味を持ってアマチュア無線の免許を目指しています」と語 っています。
 科学館の青少年活動にアマチュア無線を有意義に生かそうという、取り 組みが理解できます。

 「市の公共施設の教育事業としての取り組みということもあって、 地域ボランティアの方にも協力をいただきましたが、施設のイベント としての基本的な方向付けや準備はあくまでも、施設職員が主体となって おこなう必要がありました。私自身、アマチュア無線の世界とは随分長い 間、ご無沙汰でしたので、すべてが手探り状態でした」(下居さん)

 科学館では本年5月ごろ、ARISSから「スクールコンタクトの実施は7月 上旬を予定」という連絡を受けましたが、その後NASAは7月1日の、スペ ースシャトル・ディスカバリーの打ち上げ(STS-121)を発表、同館のスク ールコンタクトの日程は、実施の48時間前まで決定ができない状態となりま した。

 そして、7月1日・2日の相次ぐ打ち上げ延期で、ディスカバリーの打ち 上げが7月5日に設定されたことから、7月3日、日本時間早朝、科学館の スクールコンタクトの実施が急きょ7月4日に決定しました。
 下居さんは「本当に突然でした。関係者への実施日決定連絡、最終 準備など、残された1日半の間は本当に大変でした」と語っています。

 そして当日20:54、8J4CMのコントロールオペレータを努める下居さんの 何度かコールに、NA1SSオペレーターのジェフリー・ウイリアムズ宇宙飛行 士(KD5TVQ)からの応答があり、その後、16名の子供たちが16問の質問をし、 うち15問にていねいな回答をもらうことができました。

(7月6日)

▲無事国際宇宙ステーションと交信に成功。おめでとう!




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